【卓球】”卓球界の逸材”15歳張本美和パリ五輪切符「緊張やドキドキが大きい」兄張本智和と共闘

パリ五輪男女日本代表候補予定選手に決まり、笑顔を見せる平野美宇(右)と張本美和(撮影・松本航)

卓球女子で中学3年生の張本美和(15=木下グループ)が5日、7月開幕のパリ五輪団体戦メンバーに初選出された。

日本協会が男女日本代表候補予定選手を発表。女子シングルス代表の早田ひな(日本生命)、平野美宇(木下グループ)に続く3枠目に選ばれた。兄智和(智和企画)も男子で選出され、きょうだい五輪は日本卓球界初。選考レースのポイントで3番手の伊藤美誠(スターツ)は、3大会連続五輪を逃した。

男女とも16日開幕の世界選手権団体戦(韓国・釜山)8強で五輪団体戦出場権(3枠=シングルス2枠含む)を得る。

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吉報は15歳の元に届いた。代表発表から約2時間後の午後3時半過ぎ。午前は中学校に通った張本が、都内で平野と記者会見に臨んだ。「まだ信じられず、緊張やドキドキが大きい。平野選手、早田選手とメダルを目指して頑張りたいです」。発表直後に平野から祝福メッセージが届き、5分ほど何も考えられずに静止という。次第に喜びが込み上げ「一緒に行けるとなったからこそ、一緒に頑張りたい」と、兄との共闘も誓った。

難しい選考だった。3枠目の団体戦要員は、日本協会強化本部がシングルス代表選考レース上位2人の早田、平野とダブルスが組め、団体戦で活躍が期待できる選手を選出。21年東京五輪で金、銀、銅メダルをつかみ、選考ポイント3番手の伊藤と張本の争いになった。女子代表の渡辺武弘監督は「悩んで悩んだ」と明かし、張本を「卓球界の逸材」、伊藤を「卓球界の宝」と評した。決め手は対海外勢の戦いぶり。張本は昨年12月のWTTファイナル女子大会で世界ランク1位孫穎莎(中国)を2-3と追い詰めていた。同監督は「シングルス、ダブルスのトータルで、わずかですが(上回った)張本選手を選出した」と決断を下した。

3年前の東京五輪は団体銀メダル。打倒中国へ、早田と平野の同学年コンビに15歳の勢いを加えた。シングルスは早田、同じ所属の平野と張本のダブルス起用が軸となるが、渡辺監督は「早田選手もダブルスが上手。いろいろなペアのレベルを高めておきたい」と総合力を挙げていく。補欠は6月ごろの締め切り間際まで、伊藤を含めた他選手の状態を見極めていく方針だ。

今月には世界選手権団体戦が行われ、五輪出場権が懸かる。初出場の張本は「五輪(団体戦)も同じような感じで戦う。責任感、覚悟を持って臨みたい」。憧れのパリで、暴れ回る準備を整えていく。【松本航】

◆張本美和(はりもと・みわ)2008年(平20)6月16日、仙台市生まれ。父宇さんは元ジュニア男子日本代表コーチ、母凌さんは元中国代表で世界選手権出場、兄は智和の卓球一家。2歳から本格的に競技開始。21年世界ユース選手権4冠。24年全日本選手権準優勝、ジュニアは2連覇。Tリーグ神奈川所属。右シェーク攻撃型。165センチ。

○…女子唯一の五輪経験者となる平野は、責任感をにじませた。同い年で、ともに東京五輪団体を戦った伊藤が落選。最終盤までシングルス代表2枠目を争っており「一番尊敬でき、負けたくない選手。伊藤選手もそうですし、伊藤選手以外の選ばれなかった選手の分まで、私たちが日本代表として頑張りたい」と引き締めた。拠点が同じ張本については「成長のスピードと、大人顔負けの卓球に毎日驚かされていました」と評した。