【IHクロカン】秋田北鷹・藤本孝輔、待望の金メダルに涙で母と抱擁 男子10キロクラシカル

男子10キロクラシカル 優勝した秋田北鷹・藤本は、雪の上に座り込み涙(撮影・濱本神威)

<全国高校スキー>◇10日◇富山・たいらクロスカントリー場◇男子距離10キロクラシカル

待ち望んだ金メダルに思わず涙がこぼれた。男子距離10キロクラシカルで秋田北鷹の藤本孝輔(3年)が26分49秒0で優勝。ただ1人26分台をたたき出した藤本は、2位の選手の速報タイムを見た後、雪の上に座り込み涙。全国高校総体(インターハイ)での初優勝に感極まった。同校の遠藤佳人主将(3年)は3位、松浦鷹祐(3年)は9位入賞。奈良虎太郎(3年)も12位に入った。

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「『乗り越えられる試練しか神様は与えない』と自分に言い聞かせてきた」。藤本は、高校1年のインターハイでは10キロフリーで途中まで1位だったものの、右足すねのけがの影響などがあり、6位。2年時も右足首の疲労骨折の影響があって思うような成績は残せなかった。昨年10月には右手親指の付け根を骨折。練習復帰は12月上旬だった。困難を乗り越えて臨んだ8日のフリーでは、優勝ペースだったものの2周目の下り坂で相手選手と接触し転倒。勝てる試合を落とし続け、「『自分はついてないのかな』と思った」。

今回のレースでは1周目を終えて、トップと約22秒差の2位。スタートから1キロ手前の上り坂で相手選手のスキーと接触するなどついていなかったが、「最初だったので『落ち着いていけば大丈夫』という安心感があった」。「1周目を抑えて後半に上げよう」というレースプランのもと、焦らず、しっかりと歩を進めた。上り坂を粘り強く上り、下り坂でスピードに乗る。終わってみれば、22秒を巻き返し、さらに14・2秒の差をつけての優勝。圧巻だった。

「今までの練習とか仲間の応援、家族の存在を思い出したら自然と涙が出た」。思わず涙がこぼれたが、家族や友人が駆け寄ると、次第に笑顔が見えた。母孝子さんは「ようやく、インターハイの神様がほほ笑んだなと思いました」。息子と抱き合い、「よく頑張った」とたたえた。藤本はレースを振り返って、「自分の思い描いていた最高の滑りができて、本当にうれしいです」。最後のインターハイで最高の結果をつかんだ。

今日11日にはリレーが残っているが秋田北鷹は、リレーメンバー4人のうち3人が入賞と絶好調。藤本が「どこのチームにも負けない絆がある」と断言する秋田の鷹が、最後の金メダルを取りに行く。【濱本神威】

 

○…遠藤は「点数をつけるなら95点。出し切れた。気持ちはすっきりしています」と振り返った。ラスト1キロを切ったところで、自身の1つ前にスタートした松浦を抜かし、「行くぞ」とハッパをかけた。「最後のインターハイで悔いを残して欲しくなかった。今までやってきた仲間なので」。切磋琢磨(せっさたくま)してきた仲間とともにゴールを駆け抜けた。リレーに向けては「金メダルしか頭にない」。フリーで「銀」、クラシカルで「銅」。最後はチームで「金」を取る。

松浦鷹祐 「後ろが(遠藤)佳人。抜かされたら、ついて行けば絶対入賞できると思っていた。(食らいつけたので)よくやったと思います」

奈良虎太郎 「(リレーに向けて)3人とも入賞していて心強い。チームは勢いがあるので、自分なりの最高の滑りをしてバトンタッチできるように頑張りたいです」