【バスケ】宇都宮9連勝 比江島慎「誰が出ても質が落ちない」チーム状態で14日の天皇杯準決勝に臨む   

宇都宮対長崎 キャリアハイの9得点をマークした宇都宮の大学生プロ、小川敦也は試合後ファンに手を振る(撮影・沢田啓太郎)

<バスケットボールB1:宇都宮97-76長崎>◇第23節◇11日◇ブレックスアリーナ宇都宮

宇都宮ブレックスが最高の状態で14日の天皇杯準決勝・千葉ジェッツ戦に臨む。2日続けて長崎に20点差以上つけて快勝し、今季最長の9連勝。スターティングメンバーの5人をはじめ、ベンチメンバーも躍動し、誰が出ても力の落ちないチーム態勢が整った。

エース比江島慎の言葉がすべてだった。

「誰が出ても質が落ちない。全員で補いあって、全員で戦うことができている」

その象徴がベンチスタートの鵤誠司、小川敦也だった。まずは鵤が、この日最大のピンチを救った。第3クオーター(Q)開始から14連続失点。ダブルチームをしかけてくるなど、攻守で強度をあげてきた長崎に5分近く圧倒された。

前半稼いだ29点の貯金がみるみるうちに目減りし、本拠地に不穏な雰囲気が漂う。鵤が歯止めをかけた。長崎のポイントガード、狩俣の一瞬のスキを見逃さずにスチールに成功。そのままドリブルで持ち込んで、レイアップを決めた。

「強度を上げてきた相手にやられていたので、まずはそこに立ち向かうことが必要だった。今年は守備でミスをしても攻撃で取り返すバスケができている」

長崎の勢いを止め、チームを落ち着かせる価値あるプレー。結果、第3Qは18-23で5点ビハインドに抑えることができた。

試合の流れを読むことにたけ、ここぞの嗅覚に優れていることをあらためて証明した。佐々宜央(さっさ・のりお)ヘッドコーチ(HC)も「バスケットの理解度、IQの高さは比江島やD.J(ニュービル)よりも上。いろんな予測ができる選手で、うちにとっては心臓部分」と話した。

そして、大学生プロの小川だ。点差が開いていようと強度を落とすことなく、得意のドリブルで積極的にしかける。特に第4Q、このクオーターではチーム最多の7得点を挙げた。

「短いプレータイムのなかで、ボール運びでターンオーバーしないことと、ドリブルに行ったらしっかりシュートまで行って終わることを意識しました」

初の2ケタ得点こそ届かなかったが、9得点はキャリアハイ。主力、中堅だけではなく、若手も存在感を示しているところが、今のチームの勢いを表している。

もちろん、第1Qを37-15で圧倒したスタメンの力があってこそで、佐々HCも「最初から強度高く、素晴らしかった」と振り返った。まだまだ課題はあるものの、良いチーム状態で天皇杯準決勝を迎えられることには違いない。

「水曜日は削り合いのゲームになると思う。何が何でも勝たないといけない。敵地だけど、(ブレックスファンの)黄色で埋めていただければ」

佐々HCはファンと一体となっての宿敵撃破、決勝進出を誓っていた。【沢田啓太郎】