【バレー】Vリーグ東レ・藤井直伸さん一周忌 勝利ならずも信念受け継ぎ「試合を楽しむ」

藤井直伸さんに黙とうをささげる観客と選手たち(撮影・勝部晃多)

<バレーボールVリーグ1部男子:東京GB3-2東レ>◇第34戦◇10日◇東京・アリーナ立川立飛

レギュラーラウンド6位東レの、18-19年シーズン以来5季ぶりプレーオフ進出はお預けとなった。

10日、敵地で同7位の東京GBに2-3のフルセット負け。この日は、胃がんにより31歳の若さで亡くなったセッター藤井直伸さんの一周忌で、勝利で飾ることはできなかったが、天国のチームメートの思いも胸に次節へ。来週のVC長野戦に勝利し、上位6チームによるファイナルステージ(FS)進出を決める。FS進出に黄色信号がともっていた東京GBは、崖っぷちで踏みとどまった。

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会場に詰めかけた2700人超の人々が、一斉に、その底抜けに明るい笑顔に思いをはせた。昨年のこの日、31歳でこの世を去った藤井さんへ。試合開始前、選手、スタッフ、観衆が1分間の黙とうをささげた。東レ峯村主将の手には、藤井さんが生前に着用した背番号「21」のユニホーム。代表としてともに国際大会に出場したMB高橋は「常にともに戦っている」と話し、天国の仲間を悼んだ。

試合を楽しむ。藤井さんが一番大切にしていたその信念は、今も東レに生き続けている。この日、劣勢でも選手の顔に悲観はなかった。高橋は「身を切る思いでやっているので、いつも『楽しくねえよ』と言っていました」と笑ったが、その明るさはいつもチームを照らしていた。「まだ僕たちのバレーができる幸せをかみしめてプレーしたい」。活力は今も、仲間たちに脈々と受け継がれている。

藤井さんは、宮城・古川工高から順大を経て14年に東レ入り。17年から代表でも活躍した。「成長を藤井さんのご家族や関係者に見てもらいたい」と高橋。上位6チームによるFS進出には足踏みしたが、止まっている暇はない。友の思いも背負い、7季ぶりの栄冠へ突き進む。【勝部晃多】