【競泳】池江璃花子、白血病から復帰後のベスト2本「ちゃんとパリを決めたよ、と言いたい」

パリ五輪代表選考会の女子100メートルバタフライ予選を終え、タイムを確認する池江(撮影・江口和貴)

<競泳:パリオリンピック(五輪)代表選考会>◇第1日◇17日◇東京アクアティクスセンター◇女子100メートルバタフライ準決勝

女子100メートルバタフライで池江璃花子(23=横浜ゴム)が、五輪2大会ぶりの個人種目出場が懸かる18日の決勝へ進んだ。予選で57秒54、準決勝は全体トップの57秒03と、白血病から復帰後のベストを2本続けた。

神奈川・日大藤沢高2年の平井瑞希(17=ATSC.YW)は57秒13で準決勝2位通過。決勝は派遣標準記録(57秒34)を突破&2位以内で、パリ切符獲得となる。

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入り交じる感情を整理し、池江は喜びを押しとどめた。「内心はうれしいけれど、目標はそこじゃない」。準決勝は、前半50メートルの目標26秒8を0秒5も上回り、きつさを感じながらも最後の15メートルをまとめた。57秒03。予選の57秒54に続き、19年2月の白血病発覚後の自己ベストをそろえた。レース前の招集所であふれた思いが、明らかに違った。

「ここ数年は、早く試合なんか終わればいい、と思っていました。でも、この試合前は、早く泳ぎたい、何秒出るんだろう、とワクワクして楽しみでした」

ちょうど4年前の20年3月17日。それは白血病との闘病生活後、初めてプールに入った日だった。当時は「言葉に表せないぐらいうれしい」と喜んだが、一筋縄でいかなかった。コロナ禍による東京五輪の延期決定前。復調の先にパリ五輪でのメダルを見据えたが、苦しさは想像を超えていた。

昨秋からオーストラリアのゴールドコーストに拠点を移し、真夏の太陽を浴びながら世界トップ選手にもまれた。直近数カ月も「なんで(前半)50メートルの入りを26秒台で泳げないんだ!?」とコーチに問われ、「結局は後半(の失速)が怖いから前半いけなかった」と課題を知った。攻めた前半で生んだこの日の好記録。4年前の自分と重ね、しみじみと言う。

「ちゃんとパリを決めたよ、と言いたいです。本当にやることはやってきた。全力で挑んで、勝ちをとって、派遣も切って、笑顔で明日の夜を迎えられたらと思います」

自信と高揚感。あとは全てをぶつける。【松本航】