【競泳】大橋悠依が9月の国体を最後に現役引退へ パリ五輪では200m個メ出場も準決勝敗退

大橋悠依(2024年8月2日撮影)

競泳女子で21年東京五輪200メートル、400メートル個人メドレー2冠の大橋悠依(28=イトマン東進)が9月に佐賀で行われる国民スポーツ大会をもって現役引退する意向であることが13日、関係者への取材で分かった。

11日に閉幕したパリ五輪では200メートルに出場して準決勝敗退。次世代の道しるべとなった名選手が、国内で最後の雄姿を披露する。

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すがすがしい表情でパリを後にした大橋が、競技者としてのキャリアに終止符を打つ。2度目の五輪は準決勝2分10秒94で全体12位。決勝を逃したが、有観客では初の五輪を「両親はたぶん、どんなタイムでも喜んでくれる。最後に見せられて良かったと思う」とかみしめた。現地で応援した家族への恩返しを喜んだ。

3月の五輪代表選考会は400メートルで切符を逃した。200メートルに向けては「この種目で(五輪代表に)入れなかったらやめると思う」と引退を覚悟し、2度目の夢舞台に駒を進めた。5月中旬からは1度も帰国することなく、欧州で大会出場や高地合宿を実施。現在師事する石松正孝コーチ、東京五輪へと導いた平井伯昌コーチらと強化し「いい意味でも覚悟を持って挑める3カ月」と準備を進めた。

22年には日本女子で初めて、肖像権を自身で管理するプロスイマーに転向。実績だけでなく、次世代の道しるべとなった。東京五輪後はモチベーションの維持に苦しみながらも、大声援の中で泳ぐことを志した。「夢に見ていた有観客の五輪。ワクワクで楽しかった」。夢の祭典で力を出し切った金メダリストが、最後は佐賀で泳ぎを見せる。

◆大橋悠依(おおはし・ゆい)1995年(平7)10月18日、滋賀・彦根市生まれ。6歳で競技を始める。草津東高-東洋大-イトマン東進。得意種目は個人メドレー。世界選手権は17年に200メートル銀メダル、19年に400メートル銅メダル。21年東京五輪は個人メドレー2冠を達成。日本女子で初めて夏季五輪1大会で複数の金メダル獲得となった。24年パリ五輪200メートルは全体12位で準決勝敗退。200メートル、400メートルの日本記録保持者。174センチ、55キロ。

◆大橋の21年東京五輪 日本勢最初の決勝だった7月25日の400メートル個人メドレーで金メダル。4分32秒08で頂点に立って「自分を信じて泳いだ」と涙した。3日後の200メートル個人メドレーも2分8秒52で制し「最後は体が止まっていたが、何とか」。5日連続のレースで地力を見せつけた。