<ラグビー・リーグワン1部:埼玉28-28BL東京>◇第7節◇9日◇埼玉・熊谷ラグビー場◇観衆1万1051人
3季ぶり優勝を目指す埼玉パナソニックワイルドナイツ(埼玉)で、早稲田大4年のフッカー佐藤健次(22)がデビューを飾った。
昨季の決勝カードは東芝ブレイブルーパス東京(BL東京)と28-28の引き分け。昨夏に日本代表活動を経験し、アーリーエントリー制度で後半40分に途中出場した。世代屈指の逸材は6月の決勝での王座奪還へ、貢献を誓った。
チームは開幕から6勝1分けで首位キープし、2位BL東京とは勝ち点5差。三菱重工相模原ダイナボアーズ(相模原)はトヨタヴェルブリッツ(トヨタ)を44-40で振り切り、今季3勝目を挙げた。
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悔し涙から27日後、佐藤のプロ人生が幕を開けた。
28-28の後半40分。いきなり相手陣ラインアウトでのボール投入が待っていた。入れ替わる日本代表でW杯2大会出場のフッカー坂手淳史(31)に「こんな場面、誰でも緊張する。思いっきりやれ」と声をかけられ、ピッチに立った。
ラインアウトは乱れ、ボールに絡むことなくノーサイド。初々しい表情で「人生で一番緊張しました。これが自分の第1歩。チームの中心になれるように頑張りたい」と誓った。
1月13日の全国大学選手権決勝。早大主将として日本一を目指し、帝京大に15-33で敗れた。記者会見で「今日の悔しさを一生忘れず、27年(W杯日本代表の)スタメンで出ます」と涙ながらに誓った。2週間後の同27日に埼玉へ合流し、1人暮らしも始めた。
用意されたロッカー番号は、昨季限りで現役引退した元日本代表の堀江翔太氏(39)を継ぐ47番。重圧は感じるが、同じフッカーの堀江氏や坂手の存在こそ「2人から学べることが大きいと思った」と進路選択の一因だった。
前半を16-7で折り返したが、ドロー決着の一戦。リーグ11試合、上位6チームのプレーオフも残す。
「1年目だからと言い訳するつもりもない。優勝の1つのピースになりたい」
強豪でもまれ、日本ラグビー界の顔になる。【松本航】
◆アーリーエントリー 22-23年に導入された若手の強化、育成を目指す制度。大学最終学年でリーグワン参加チームに所属が内定している選手が、1月の全国大学選手権終了後から公式戦にエントリーできる。第1号は23年2月11日に早大出身でデビューしたSH小西泰聖(浦安D-Rocks)。今季はこの日に佐藤と、大東文化大4年の相模原BKハニテリ・バイレア(22)がトヨタ戦に途中出場でデビューを飾った。