【ジャンプ】W杯2連勝の小林陵侑は今季のルール変更、どう感じる? 葛西紀明は慣れず苦戦

2回目136・5メートルを飛んだ小林陵(撮影・奥村晶治)

<ノルディックスキー:ワールドカップ(W杯)ジャンプ男子>◇個人第23戦◇16日◇札幌市大倉山ジャンプ競技場(ヒルサイズ=HS137メートル)

小林陵侑(28=チームROY)が今季W杯2連勝を挙げた。注目は飛型点の高さだった。15日の個人第22戦では、136・5メートルを飛んだ2回目、飛型審判員5人全員が20点満点で19・5点の高得点をつけた。

今季から着地姿勢の「テレマーク」にまつわる採点ルールが変更された。昨季までテレマークが決まらなかったと判断された時の減点は、飛型審判員1人あたり最大2点だったが、今季は3点となった。小林陵は「やっぱりちょっとのブレでも全然点数が出ない。20点は結構厳しいなって感じもあるけど、決めるだけなので」と、淡々と美しい飛躍を追求する。

女子の高梨沙羅(28=クラレ)は「テレマークを入れることで頭がいっぱい」と、今季の課題として集中して取り組む。小林陵は高梨に「スキー板をしならせながら(テレマーク姿勢を)入れる」と助言したという。この日は「沙羅が使っている板、めっちゃ硬いもん。でもそれは本人が全体の流れを見てのセッティングだと思うから、何とも言えない」と、難しさに理解を示した。

スーツについてもルールが変わった。登録制となり、1試合につき使用できる枚数は1着に制限されるようになった。登録されたスーツであるかどうかをチェックするために、スーツの各部位ごとに装着されたIDチップを読み取って、確認される。

この作業が増えて、苦戦したのはレジェンド葛西紀明(52=土屋ホーム)。他の選手はすでに今季開幕戦からの運用に慣れていたが、葛西は札幌での今大会が今季W杯初参戦。「去年よりやることが増えて、自分のリズムが全然作れない」と、飛躍前のルーティンが変わり、対応できなかった。

昨季までは欧州の強豪国は飛躍ごとにスーツを着替えるほど、たくさんの枚数を用意して、万全だった。小林陵は「着数が同じになって足並みはそろったけど、表面上の話。メンタルゲーム」と受け止めていた。【保坂果那】