【柔道】ウルフ・アロン「最後の最後まで負けるのは嫌」ラスト個人戦3回戦敗退…悔しさあらわ

1回戦で阿部拓馬(手前)に一本勝ちしたウルフ・アロン(撮影・野上伸悟)

<柔道:全日本選手権>◇29日◇東京・日本武道館◇体重無差別

男子100キロ級で21年東京オリンピック(五輪)金メダルのウルフ・アロン(29=パーク24)が、現役ラストの個人戦を終えた。

3回戦で、前年王者の中野寛太(24=旭化成)と対戦。開始1分40秒過ぎに小内刈りで有効を奪われ、そのまま敗れた。「もっともっと上を目指していた。悔しい。最後まで戦いたかった」と唇をかんだ。

1回戦で阿部拓馬(25=山形県警)に大外刈りで一本勝ち。2回戦で東部直希(25=日本中央競馬会)に3-0での旗判定勝ちを収めていた。

6月の全日本実業団体対抗大会を最後に現役引退する意向を表明しており、この日が最後の個人戦だった。チャンピオンに屈して「やっぱり最後の最後まで、負けるのは嫌だなと思った」と悔しさをにじませた。試合後には会場からは大きな拍手が注がれた。「こんなに大勢の人に見られながら試合をできた。大きな財産に変えていかないと」と感謝した。

連覇が懸かった昨夏のパリ五輪は7位に終わった。「4年後はもう目指せないと思った」と振り返り、今大会を目標に据えた。九州地区予選から参加し、たどり着いた舞台。戦いを終え、モヤモヤが残った。「最後の最後まで、柔道は僕にとって勝負事」。表情はどこか暗かった。

約1カ月後には団体戦が迫る。「1日1日、精いっぱいやっていきたい」。笑顔で畳を下りるため、最後の戦いへ前を向いた。【飯岡大暉】