<男子日本代表広報リポート 第6回>
バレーボール男子日本代表の島崎圭二広報がお届けする「男子日本代表広報リポート」の第6回。ネーションズリーグ(VNL)から世界選手権まで代表チームに密着。舞台裏や秘話を交えながら、選手情報やトピックを不定期連載でお届けします。
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ネーションズリーグをベスト8で終えたチームは、1週間のオフを挟み8月11日に鹿児島県薩摩川内市に集合。1週間の強化合宿がスタートしました。
初日の歓迎式典では、地元の工房で製作されたかぶとをかぶり、記念写真に収まったロラン・ティリ監督と石川祐希キャプテン。監督のかぶとは天下人・徳川家康モデル、石川選手はエンゼルス時代の大谷翔平がかぶっていたのと同じモデルだそうです!
式典の後は本格的な練習がスタート。練習メニューが書かれたホワイトボードには、
指揮官が自ら書いた、今合宿のスローガンが書かれていました。それは「CRY YOUR MOTHER PRACTICE」。「『なんで俺を産んだんだ』と後悔するくらい練習をハードに取り組もう」という選手へのメッセージでした。
その言葉通り、合宿初日からコート中を走り回りボールを追いかける厳しい練習が始まりました。「走れ!」「戻れ!」「まだまだ!」と声が飛び交う中、動き続けた選手たちはヘロヘロに…。座り込んでしばらく動けない選手もいたほどです。
29歳の小野寺太志選手は「結構エグい…久しぶりにこんなに汗かいた」とベンチでぐったり。「激疲れ!」。25歳の佐藤駿一郎選手も音を上げていました。
しかも1週間の合宿中、オフの日が1日もありません!バレーボール漬けの猛特訓が7日間連続で行われたのです。
宮浦健人選手は「試合がない期間だからこそ、自分自身にフォーカスして、成長するべき時だと思う。1日1日を無駄にしないように」、高橋藍選手も「ここでしかキツい合宿はできない、後は調整になると思うので、今は自分たちを強化できる期間。世界選手権まで、あと40日。基礎的なところも、チーム力も仕上げていかないと」と食らい付いていました。
もちろん選手たちも、この期間だからこそ肉体的に追い込む必要性を感じて取り組んでいます。
薩摩川内合宿の、もう1つの目的がVNLでの課題だったコンビネーションの精度を上げること。いつも以上にコンビ練習に時間を割き、セッターとアタッカーがコミュニケーションを取りながらスパイクを打っていました。
トスを上げ続けた司令塔の2人にも手応えがあるようです。「Aパスからのコンビは、どの選手とも合うようになってきた。後はパスが乱れた時に、欲しいトスのスピードや高さなどがスパイカーごとに違うので、もう少し1人1人理解してトスを上げたい」と大宅真樹選手。永露元稀選手も「肉体的に大変な合宿でしたけど、プッシュしながらも精度を高める意識を持って、取り組めた合宿だった。試合中もこういうタフな場面はあるので良い練習になったと思う」と充実感をにじませました。
肉体的に追い込みながら、精度の高さも求めた薩摩川内合宿が終了。石川主将は「しっかりと良い練習ができたと思いますし、タフな合宿でしたけど、また東京に戻り、良い合宿をしたい。壮行試合もあるので、そこで新しい良いチームになった姿をお見せしたいと思う」と合宿を締めくくりました。
ハードな合宿を経てチームが、どう変わっていくのか? 9月初旬にブルガリアとイタリアを相手にした壮行試合を経て、フィリピンでの世界選手権へ。日本の初戦は9月13日です!
◆島崎圭二(しまざき・けいじ)1965年(昭40)2月7日、埼玉県羽生市生まれ。テレビ制作会社のディレクターとして、TBSスポーツ局で勤務。バレーボール男子日本代表担当として、05年から21年まで取材。東京五輪後は1度バレーボールの現場から離れたものの、恋しさから広報カメラマンとして復帰。