絶対的王者の「MMコンビ」がV3へ意気込んだ。18日に開幕するバスケットボール女子のWリーグで3連覇を狙う富士通レッドウェーブが3日、練習拠点の川崎市内で取材に応じた。パリ五輪(オリンピック)日本代表で主将のフォワード宮沢夕貴(32)と、東京五輪3人制代表で今季から現役復帰したガード前沢(旧姓篠崎)澪(34)はともに神奈川・金沢総合高出身の地元選手。4シーズンぶりのタッグで頂点を目指す。
昨季、チームは皇后杯全日本選手権とリーグ2連覇の2冠を達成。今季はアシスタントコーチから昇格した日下光ヘッドコーチ(HC)の新体制で迎える。
町田瑠唯や林咲希ら昨夏のパリ五輪代表選手を擁す常勝軍団。その一角を担う宮沢が「うれしかった」と話したのが、今年6月に現役復帰した2学年先輩の前沢の存在だった。
前沢は旧姓篠崎の時、松蔭大を卒業後、2014年に富士通入り。3度のリーグ準優勝に貢献し、東京五輪3人制代表でも活躍した。22年に引退後、結婚を経て、23年4月に長女を出産した。4シーズンぶりに復帰した先輩のプレーは「お母さんとは思えない」と宮沢も驚きを口にする。
3季分のブランクを感じさせず、流れるようなカッティング。スペースを広く使うチームにとって前沢のプレースタイルは「いいスパイスを与えてくれている」と宮沢は言う。
前沢自身も「(自身に)不満がある感じだけど、初めにチームに合流した時よりかはだいぶ、動きはつかめてきている」。まだ完璧なコンディションではないが、海外遠征を重ね、徐々に本来の姿を取り戻している。
高校時代は2学年違いも、それぞれ主力として、チームを引っ張ってきた2人。背景は共通している。
ただ、再会を喜ぶ一方、最年長34歳の前沢の「電撃復帰」には若手のモチベーション低下の懸念もあった。それでも、「今年は日下ヘッドコーチになって、みんなにチャンスがある」(宮沢)と新体制が若手ベテランに関係なく、追い風となっている。
前沢自身も「私がいない時に、積み上げてきたものをできるだけ壊さないように」と積極的に若手選手に声をかけ、再びチームの輪に溶け込もうとしている。
小田原アリーナで開催される開幕戦の相手は、昨季プレーオフ決勝で対戦したデンソーアイリス。宮沢が「富士通のMM(前沢・宮沢)コンビで頑張ります」と新シーズンの幕開けを楽しみにする一方、復帰1年目の前沢は「チームのために自分ができることをしたい」と決意を口にする。
4度目のリーグ制覇を見据えた2人が、再び調和しようとしている。【泉光太郎】