【フィギュア】5分で分かる!りくりゅうの魅力 第一印象、結成秘話、人柄は?/アラカルト

2026ミラノ・コルティナ冬季五輪 団体ペアフリーで演技する三浦(左)、木原組(26年2月撮影)

フィギュアスケートのペアで2月のミラノ・コルティナオリンピック(五輪)金メダルの「りくりゅう」こと三浦璃来(24)木原龍一(33)組(木下グループ)が17日、今季限りでの現役引退を電撃発表した。互いのX(旧ツイッター)を更新。連名で「この度、三浦璃来・木原龍一は今シーズンをもちまして現役を引退することを決断しました」と表明した。

三浦、木原組は19年夏に結成。カナダ・オークビルを拠点とし、22年北京五輪で7位入賞を収めた。翌22-23年には国際スケート連盟(ISU)主要大会のGPファイナル、4大陸選手権、世界選手権を制覇。日本の全種目を通じて初めて「年間グランドスラム」を達成。今冬の五輪では、日本フィギュア界4例目となる金メダルをつかんだ。

〈りくりゅうアラカルト〉

◆第一印象

「りくりゅう」誕生は三浦の誘いから始まった。ともに前パートナーとのペアを解消していた19年7月に、自ら名乗り出てトライアウトを実施。木原は13年にシングルから転向し、14年ソチ、18年平昌両五輪に出場しており、共通の友人だったアイスダンスの小松原美里さんに「優しくて人柄も良くて熱心だよ」と勧められていた。ただ第一印象は「すごく怖かった。話しかけづらい」。木原が高地トレーニング用の黒いマスクをしており「スコ~ッ、スコ~ッ」と音を立てながら真面目な表情で走っていた。初めは硬いやりとりだったが、ともに時間を過ごす流れで木原から「敬語じゃなくていいよ」と促された。

◆結成秘話

19年のトライアウトは、木原がかつて拠点としていた邦和スポーツランド(現・邦和みなとスポーツ&カルチャー)で行われた。木原が三浦を上に投げてキャッチする「ツイストリフト」では、これまでにない高さが出たという。木原は当時を「雷が落ちた」と述懐。木原は現役引退を視野に同リンクでアルバイトをしていたが、その感覚も決め手の1つとなり、三浦とのペア結成を決断した。すぐにカナダ・オークビルへ渡り、マルコット・ブルーノ・コーチらのもとで技に磨きをかけた。

◆強み

武器はスピード。速さを生み出しているのは、三浦の努力が大きい。2人の身長差は28センチもあり、氷上のひと蹴りにも差がある。結成当初は174センチの木原がやや加減していたが、三浦は「合わせてもらうと演技のスピードが落ちる」と着いていくように努めてきた。22年北京五輪前にはその差も埋まり、木原は「意外とスピードが出るんだな」と制限をかけなくなった。

◆人柄

木原は硬軟織り交ぜたトークが魅力の1つ。三浦が直前に左肩を脱臼した25年全日本選手権ショートプログラム(SP)では、木原が「ケガをしたことにフォーカスしない」と声かけ。内心は「心臓が止まるかと思った」というが、強い言葉で頼もしくけん引した。リンク外では、2人のキャッチフレーズについて「おじさんと少女」と即答。9歳下の三浦が「嫌だ、気持ち悪い」とツッコむと、場が和んだ。一方の三浦は、競技会のたびに忘れ物が話題となる。24年GPファイナルでは左手のネイルを塗り忘れ「利き手が左なので、右だけ塗ってそのまま…」と苦笑い。今冬のミラノ五輪からの帰国でも、金メダルが入ったバッグを持たずに入国審査を通過するハプニング。木原からは「忘れ物が多い時はスケートに集中している時」とフォローされた。

◆夢

ミラノ五輪後には「日本をペア大国にしたい」と将来的な指導者転身を示唆。会木原はペアの現在について、身長差、技、ペア専用リンクがないことなどの障壁があると主張した上で「少しでも興味を持っていただけるなら挑戦してほしい。指導者の数がいないことも大きな原因だが(指導者になることで)その要因を消すことができる」とした。三浦も「木原についていく。助けたい」と言及。過去には「練習中にチームメートに対して、教える機会がありました。楽しいです」と指導者側のやりがいについても語っていた。