ミラノ・コルティナ五輪で金メダルを獲得したフィギュアスケートのペア「りくりゅう」三浦璃来、木原龍一組が17日朝、SNSで現役引退を発表した。同日午後、都内の赤坂御苑で園遊会に出席し、天皇、皇后両陛下と長女愛子さま、秋篠宮家次女の佳子さまと対面。「ゆくゆくは指導者」と語り、後進育成などの夢に突き進む意向を示した。
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スケート靴を脱いでも、競技人生と同様、道は2人で切り開いていく。りくりゅうは、引退発表後初の公の場となった園遊会での取材で「さまざまな活動に挑戦し、ゆくゆくは2人で指導者になれるよう勉強したい」と決意表明。ペア解消はせず、今後も手を取り合っていくことを約束した。
「指導者」は夢の1つだった。日本勢初の快挙を果たしたミラノ五輪直後「日本をペア大国にしたい」と打ち明けた。木原はかねて「日本の若い選手たちに指導ができるチャンスがあるのなら2人で挑戦してみたい」と後身育成に関心。帰国後の会見では9歳下の三浦も「違う人と(競技を)続けることは絶対にない」「木原選手についていく。助けたい」と誓っていた。
メダル獲得に加え、歓喜する姿や自然体のやりとりも注目され、日本の弱点だったペアを一躍、脚光を浴びる種目へと押し上げた。一方で、昨年末の全日本選手権のエントリーはわずか3組。身長差や技術の適合性でコンビ結成が難しいケースや、専用リンクの不足など依然として複数の壁がある。その中でも指導者不足は大きな課題。木原は「自分たちがなって、課題を少しでも解消できれば」と願いを口にしていた。「1人ではなく、三浦選手とチームで」。2人の新たな挑戦が始まる。【勝部晃多】
◆三浦璃来(みうら・りく)2001年(平13)12月17日、兵庫・宝塚市生まれ。5歳で競技を始め、中学2年時の15年にシングルからペアへ転向。世界ジュニア選手権にも出場した。趣味はアニメ鑑賞。大阪・向陽台高から中京大。146センチ。
◆木原龍一(きはら・りゅういち)1992年(平4)8月22日、愛知・東海市生まれ。4歳で競技を始め、シングルから20歳でペア転向。高橋成美と14年ソチ五輪で18位、須崎海羽と18年平昌五輪で21位でフリーに進めず。五輪はミラノが4度目の出場だった。趣味は野球。中京大中京高ではJ1横浜の宮市亮らと同級生。中京大。174センチ。