フィギュアスケート女子の坂本花織(26=シスメックス)が13日午前10時半から、地元の神戸市内で現役引退会見を開き、競技人生への思いや今後の活動について語った。
坂本は現役生活を振り返り、「本当に現役の間は練習だったり、試合だったり、たくさんの感情に動かされて、結果に一喜一憂することが多かった」と回顧。「あらためて競技者ではない身でリンクに立っている姿を客観視すると、現役で一生懸命練習するのは青春なんだなと感じています」としみじみと語った。
22年北京五輪後には、次の4年間を最後と決めていたという。「北京五輪が終わって、もう4年を目指すと言ったところで、この4年がラストと覚悟していたので、自分の中ではそこで腹をくくっていました」と明かした。
坂本は日本のエースとして長く牽引(けんいん)。日本女子では初めて3大会連続でオリンピック(五輪)に出場した。2月のミラノ・コルティナ大会では個人、団体でともに銀メダルを獲得。北京大会での団体銀、個人銅を含めて計4個のメダルは、日本フィギュア界では男子の鍵山優真と並んで最多タイとなった。「五輪を一言で表すと『守り』かなと思います。ミスしたくない思いが出て、3大会、攻めきれずに終わってしまったので、守りかなと思います」と自己分析。大舞台ならではの難しさをにじませた。
一方で、現役時代の日々は今も特別な時間だという。「かけがえのない時間。先生に怒られて、なにくそと思う過程はその時しかできないことだったので。今の自分には物足りない感じがします」と笑みを交えながら話した。
明るく気さくな人柄でも、スケーターやファンから愛された。今後は4歳から二人三脚で歩んできた中野園子コーチ(73)のもと、指導者として第二の人生を歩み始める。「まだ動ける間はアイスショーに出たり、お教室をやる予定なので、そこでスケートを知ってもらうきっかけを作れればと思います」と抱負を語った。
◆坂本花織(さかもと・かおり)2000年(平12)4月9日、兵庫県神戸市生まれ。03年度後期のNHK連続テレビ小説「てるてる家族」に影響を受け、4歳でスケート開始。17年世界ジュニア選手権3位でシニア転向。1季目から18年平昌五輪代表2枠入りし、個人6位。22年北京五輪で団体銀、個人銅メダル。26年ミラノ・コルティナ五輪で個人、団体ともに銀。世界選手権は日本人単独最多4度の優勝。全日本選手権は18年、21~25年の優勝6度。ミラノ五輪の日本選手団旗手代行。159センチ。血液型B。