フィギュアスケート女子の坂本花織(26=シスメックス)が13日、地元の神戸市内で現役引退会見を開き、これまで演じてきた思い出深いプログラムについて語った。
現役生活を通じて数々の名プログラムを演じてきた坂本。最も印象に残っているプログラムを問われると、「1番というのが一番難しい」と笑みを浮かべた。「『アメリ』も、『マトリックス』も、『愛の讃歌』も…1番は難しいです」と悩みながら答え、会場の笑いを誘った。
一方で、「苦労した」というプログラムには、ロヒーン・ワード氏が振り付けを手がけた22-23年シーズンに演じたジャネット・ジャクソンのSPと24-25年シーズンの「タンゴ」を挙げた。「ショートは2分50秒しかないのに、こんなに振り付けを詰め込むの?というくらい詰め込んでいた」と振り返り、「その流れでジャンプを跳ばせるのがすごいなって。それが一番大変でした」と明かした。
坂本は日本のエースとして長くけん引。日本女子では初めて3大会連続でオリンピック(五輪)に出場した。2月のミラノ・コルティナ大会では個人、団体でともに銀メダルを獲得。北京大会での団体銀、個人銅を含めて計4個のメダルは、日本フィギュア界では男子の鍵山優真と並んで最多タイとなった。
全日本選手権では女子5人目となる5連覇(21~25年)を達成。初優勝した18年を含めて6度の優勝を収めた。世界選手権では22年から3連覇。現役最終戦となった今年3月の同大会では、自己ベスト(合計238・28点)の演技で日本人単独最多となる4度目の優勝を果たした。
明るく気さくな人柄でも、スケーターやファンから愛された。今後は4歳から二人三脚で歩んできた中野園子コーチ(73)のもと、指導者として第二の人生を歩み始める。
◆坂本花織(さかもと・かおり)2000年(平12)4月9日、兵庫県神戸市生まれ。03年度後期のNHK連続テレビ小説「てるてる家族」に影響を受け、4歳でスケート開始。17年世界ジュニア選手権3位でシニア転向。1季目から18年平昌五輪代表2枠入りし、個人6位。22年北京五輪で団体銀、個人銅メダル。26年ミラノ・コルティナ五輪で個人、団体ともに銀。世界選手権は日本人単独最多4度の優勝。全日本選手権は18年、21~25年の優勝6度。ミラノ五輪の日本選手団旗手代行。159センチ。血液型B。