【競泳】男子50m自由形「世界記録」で優勝し2億円「夢のよう」米ドーピング容認大会

国際スポーツ界で物議を醸しているドーピング容認の国際大会「エンハンスト・ゲームズ」が24日、米ネバダ州ラスベガスで初開催され、競泳の男子50メートル自由形で2024年パリ五輪5位のクリスティアン・ゴロメーフ(ギリシャ)が世界記録(20秒88)より速い20秒81で泳いだ。各種目の優勝賞金は25万ドル(約4千万円)で、ゴロメーフには100万ドル(約1億6千万円)のボーナスも贈られた。公式記録としては認定されない。

大会は陸上、競泳、重量挙げに元世界王者を含む約40選手が参加し、国際基準を満たした陸上トラックとプールを設置した屋外の特設会場で実施。禁止物質服用を公言しているゴロメーフは世界水連が認めていない全身を覆うタイプの水着を着用して泳ぎ「記録が出た瞬間は夢のようだった。やり遂げた」と語った。

主催者によると、選手の91%が、筋肉増強作用があり世界反ドーピング機関(WADA)が禁止する「テストステロン」を医師の管理下で使用。79%が「ヒト成長ホルモン」、41%が持久力向上効果がある「エリスロポエチン」を摂取した。この日は10人以上が自己ベストを上回ったという。陸上男子100メートルで、禁止物質の服用を否定した22年世界陸上選手権覇者のフレッド・カーリー(米国)は9秒76の自己ベストより遅い9秒97で優勝した。

高額賞金が注目を集めており、大会関係者は「世界中のトップスイマーから電話がひっきりなしにかかってきている」と強調。マーティン・マキシミリアン最高経営責任者(CEO)は「私たちは今夜世界を変えた」と語り、来年の開催に意欲を示した。

大会側は選手の健康状態について今後5年間の追跡調査を行うことにしている。WADAなどは選手の健康への悪影響を懸念し、危険なプロジェクトだと批判している。