ラグビーのリーグワン2025-26年の年間表彰式が8日に東京都内で行われ、コベルコ神戸スティーラーズのFB上ノ坊駿介(22)が新人賞に選ばれた。大学最終学年の選手が卒業前に出場できる「アーリーエントリー」からの受賞は、リーグ史上初。デビューシーズンで頂点に立った若武者は「本当に光栄です」と喜びをかみしめた。
2月の静岡戦で先発デビュー。持ち味のランニング能力を武器に一気に定位置をつかみ取り、その後の全試合に先発出場した。前日7日のプレーオフ決勝でもトライを演出するなど、リーグワンが創設された21-22年以降では初優勝、前身のトップリーグを含めると7季ぶり3度目の日本一に大きく貢献した。
大学から飛び込んだ国内最高峰の舞台だったが、序盤はサインやシステムを覚えることに苦労し「頭がいっぱいだった」という。それでも「チームメートやスタッフの皆さんから毎日いいアドバイスをいただけた」と、経験を重ねる中で自信を深めた。「自分のプレーに一貫性を持って取り組むことができて、すごく成長できたシーズンだった」と手応えを口にした。
特に刺激を受けたのは世界最高峰の選手たちの存在だった。オールブラックスのスター、アントン・レイナートブラウンやアーディ・サベアらと日々プレー。「これがワールドクラスの選手なんだと身近で感じられた。プレーだけでなく、マインドセットやプロ意識も勉強になった」と肌で感じた。デビュー時には、レイナートブラウンから「あまり考えずに、思い通りに自信を持ってプレーした方がいい」と金言を授かったといい、その言葉を胸にのびのびとプレーを続けた。決勝が日本での最後の試合となった2人。「さみしさがあるけど、日本で活躍してアントンとアーディーの耳に入るような選手になっていけたら」と誓った。
新人賞獲得で日本代表入りへの期待も一気に高まった。「最初は神戸でプレーすることに精いっぱいだったけど、試合を重ねる中で自信もついてきた。日本代表にチャレンジしたい気持ちは強くなった」と率直な思いを明かした。オーストラリアで行われる27年ワールドカップ(W杯)についても、「チャンスがあるならつかみたい」と意欲。「うれしさもありますけど、この賞を取ったことでプレッシャーにもなると思う。自分らしく、より安定したパフォーマンスを出せるようになりたい」と力を込めた。リーグ史上初の快挙を成し遂げた22歳が、新たな目標へ歩みを進める。