“卓球の力”で認知症予防・改善や健康寿命延伸へ T-NEXTがMITS社と共同研究開始

一般社団法人「T-NEXT」代表理事の倉嶋洋介氏(2021年6月撮影)

元卓球男子日本代表監督・倉嶋洋介氏(50)が代表理事を務める一般社団法人T-NEXTは9日、高度な脳波分析技術を持つMITS Technologies株式会社(MITS社)と、卓球による認知症予防・改善に関する共同研究を開始したと発表した。卓球が日本の社会課題の1つである認知症対策に対して、どのように寄与するのかを可視化することによって、社会課題解決の手立てを見出す目的がある。

5月下旬の一次研究では、都内在住で卓球経験者の60~80歳代の男女各2人を対象に、急性の脳活動の変化を分析。MITS社代表の満倉靖恵氏は「卓球は脳に良いというのはある程度分かっていましたが、本当に頭の色々な部分を使い、全体が綺麗に活性化し、卓球をした後ではその活性化がものすごく大きくなっていたので、やはり全体的に脳を使っているということが分かりました。中でも、頭で考えながら卓球の球を追いかける動体視力まで鍛え、そしてそれが脳波にもきちんと出ていたというところが非常に面白かったなと思っています」とコメントした。

日本の認知症患者は、軽度の症状などの人を含めて約3000万人にのぼる中、卓球は国内の愛好者数が多く、高齢者の比率が高いなどの特性があり、生涯スポーツとして注目されている。さらに卓球は「知覚神経」「運動神経」「意欲」の認知症予防の3大要素を満たしており、認知症の進行を抑制する効果が期待されている。

T-NEXTでは、卓球の競技特性が秘めるポテンシャルに着目。脳波計を用いた認知症検査システムや独自の生体信号可視化技術を保有するMITS社との共同研究を通じ、科学的根拠に基づいた認知症予防や健康寿命延伸への貢献を目指している。