【卓球】「振り回されている」異例事態に選手苦言…選考期限が不透明のままアジア選手権切符争う

男子シングルス1回戦で宇田幸矢と対戦する篠塚大登(撮影・江口和貴)

<卓球:WTTチャンピオンズ横浜>◇4日◇第1日◇横浜BUNTAI◇男子シングルス1回戦

10月19日開幕のアジア選手権(ウズベキスタン)まで約2カ月半となった中、選考の対象期限がいまだ不透明であることについて、選手から苦言の声が出ている。

日本勢対決となった1回戦は、世界ランキング24位の篠塚大登(東都観光バス)が3-2で同23位の宇田幸矢(協和キリン)に勝利。敗れた宇田は「(期限が)分からない中での選考なので、あまり良くないと思います」ともらした。

アジア選手権の男子日本代表は最大5枠。出場権を得れば、27年世界選手権の切符獲得の可能性が高まる。

1月の全日本選手権優勝の松島輝空、5月の国内選考会優勝の田中佑汰は代表に内定しており、残り3枠は「最終エントリー日14日前が含まれる週の世界ランキング日本人上位3選手」で争っている。現状では5位の張本智和、14位の戸上隼輔の代表入りが確実。ラスト1枠を23位の宇田、24位の篠塚が競り合っており、今大会前でその差はわずか15点となっている。

ただ、アジア選手権の主催者にあたるアジア卓球連合(ATTU)が大会要項を発表しておらず、選考対象の期限も未確定。そのため、選手は今大会が選考対象となっているかすら分からず、困惑しているのだ。

宇田は「権利をつかめなかったら、どんな状況でも自分の実力不足」としつつ、「やっぱり期間があっての選考であってほしい。振り回されている面があると、みんな思っている。ちょっと複雑な気持ちがある。正直、納得いかないところではある」と苦言を呈した。日本協会を通じて、早期の要項発表を要求しているというが、いまだ進展はない。アジア選手権の出場がかなわなくても、来年の世界選手権の切符をつかむ道はあるが「何回も確認していますけど、分からないです」と神妙な面持ちで口にした。

勝利した篠塚は、世界ランキングで宇田を上回ることが有力。勝ち進めばさらに差をつけることになるが「期限はもしかしたら(前週の)ブラジル(の大会)かもしれないですし、今大会かもしれないですし。お互い意識していた面はあったと思う。それを考えることで緊張も生まれていた」と胸中を明かした。選考期限が不透明なまま国際大会を転戦する経験については「初めて」と告白。「これだけ決まっていないのも初めてじゃないですかね。いつもはどこまでか分かっているので。難しい状況ではあると思います」と吐露した。

日本協会によれば、アジア選手権を主催するATTUに対して早期の要項発表を要望しているものの、未発表の事態が続いているという。協会関係者も「ずさんな対応だと思います」ともらしている。