2028年ロサンゼルス五輪予選を兼ねた新体操の世界選手権は12日、ドイツのフランクフルトで開幕し、団体総合と個人総合で3位までが五輪出場枠を獲得する。昨年の団体総合で初優勝した日本は主軸2人が引退。平均年齢18歳と若返った今季は国際大会で表彰台に絡めていないが、田口久乃主将(東女体大)は「一人一人に『一本で決める』という強い気持ちが出てきた」と手応えを口にする。
19歳の田口は23年に代表入り。主将に就いた当初は経験の浅い仲間の自覚を促そうとあえて強い言葉を使うなど腐心した。成績が伸び悩んでいた春、前主将の鈴木歩佳さんに「久乃が自信なさそうに踊っている」と指摘されたため、まずは自分の演技に集中。背中で引っ張る意識に切り替えたことで「試合を楽しめるようになった」。大黒柱が安定感を取り戻す中、チームもここ一番でのミスが減ってきた。
忍者の世界観を表現するボールの演目は、田口が4人の間をすり足で疾走する動きで始まる。難度の高い技を多く担当し、チームをけん引する。「諦めることなく戦い抜きたい。頑張り屋が多いチーム。経験が少ない分、無限に成長できる」と大舞台へ挑む。
○…個人総合に臨む喜田未来乃(エンジェルRG・カガワ日中)と鈴木菜巴(アリシエ兵庫)は前日11日に最終調整した。3度目の出場で初の決勝進出を狙う喜田は全4種目の動きを確かめ「会場の雰囲気や天井の高さは確認できた。あとは観客が入った緊張感の中でどうまとめるか」と落ち着いた表情で語った。
天井は高低差のあるドーム形で、投げ上げた手具との距離感をつかめるかが鍵となる。昨秋の全日本選手権女王で初出場の鈴木は最初の種目となるクラブの技を入念に練習し「目標にしてきた舞台。やってきたことを信じる」と意気込んだ。