代表チームの不適切行為告白「心が死ぬ…」フリースタイルスキー女子五輪代表の近藤心音さん

近藤心音さん(26年2月撮影)

フリースタイルスキー女子スロープスタイルでミラノ・コルティナオリンピック(五輪)代表で、6月に現役引退した近藤心音さん(23)が24日、インスタグラムのストーリーズを更新。代表チーム内でいじめや嫌がらせ、トレーナーからパワーハラスメント(パワハラ)を受けていることを明かした。

真っ黒な背景に白い文字で「ごめんなさい、そろそろ我慢の限界なので話します」と書き出し、長文で訴えた。

最近、行われた脳振盪(しんとう)に関する研修会で選手の取り組みを否定するような言動をしていた関係者がいたという。

その関係者らに対し、近藤さんは「どこの誰だか私ははっきり知っているし、私の目の前で同じこと言ってみろよという感情」と怒りを見せた。

さらには「そう言う状況に陥った時に、どう対処・対応するのがそれぞれの選手やコーチにとってベストだろうか?とそういう話し合いをする為の研修会ではないんですか?」とも訴えた。

世界選手権や五輪を欠場した際には誹謗(ひぼう)中傷の被害にもあった。

しかし、加害者には「元々友達だと思っていた選手、コーチ、トレーナー」がいたことも明かす。

近藤さんは被害の実態をこう振り返る。

「世界選手権が終わってからの海外遠征中、私は複数人の選手から嫌がらせやいじめを受けていました。話しかけても無視・集団での省り行為・私の名前とアカウントを載せてSNSへの誹謗中傷等。ミラノオリンピック期間中は、フリースタイルスキーSSBAHPの帯同トレーナーからパワハラを受けていました」。

ミラノ五輪の欠場が濃厚になった時点で適切な治療も一度も受けられなかったと主張。イタリアから帰国する際もチームスタッフらによる見送りもなかったという。

2本目の投稿には6月の引退の背景を具体的につづっていた。

「こんなチームじゃなければここまで修復不可能なほどに深く深く傷つくことはなかっただろうと思います。ここに居たら、この場所に身を置き続けたら、心が死ぬと思いました。だから離れました。離れるしか選択肢がありませんでした。“夢を潰された”この思いがずっと心の奥底にあり消えてくれません」

いじめやパワハラ被害を代表チームのコーチに訴えても「お前が今はセンシティブになり過ぎてるだけだ」と言われ、五輪前の海外遠征中は体重が4キロも減ったことを明かした。

「精神ストレスから眠れず・吐き気が止まらず、ほぼフルーツしか食べられない状態でした」。

今回の投稿をする際には関係者から「選手じゃ居られなくなるよ?」とも脅されていたという。

それでも、近藤さんはこう主張している。

「誰かを貶し、潰し合う、そんなチームではなくて、皆がお互いを称え合う、尊敬し合えるチームになって欲しいと心から願います。私は、ただただ実際にあった許せない事実をここに晒し上げて満足しているのではなく、これから日本のフリースキー界が良い方向に変わってほしい、子供たちに夢を与えられる場所であってほしい、守るべき立場である コーチ・トレーナーであって欲しいから、勇気を持って表に発信しています」。

3本目にはひびの入ったヘルメットの写真をアップ。「この投稿、よく読んでください。批判だけをしている文章ではないはずです。もう二度と、誰かに同じ思いをさせたくない。自分にはコントロールできない外部の人間からの攻撃により、心にトラウマを抱える選手を出してほしくないです」とした。

さらに4本目の投稿には脳出血になった妹と、ヘルメットを割るも脳に異常はなく世界選手権に出場できる可能性があった自身の話を持ち出した。これまでチームの脳振盪への対応を改善しようと取り組んできたことも明かした。

最後には「変わって欲しいです、切実に。」と願っていた。

近藤さんは五輪では、22年北京、26年ミラノと2大会連続で現地入り後の練習で負傷。無念の棄権を経験した。