【ラグビー】日本代表、カナダに9トライの大勝も課題 斎藤直人主将「さらに成長しなければ」

日本対カナダ 後半、TMOでのトライを確認する日本フィフティーン(撮影・水谷安孝)

ラグビー・テストマッチ リポビタンDチャレンジカップ◇5日◇新潟・デンカビッグスワンスタジアム◇観衆1万8045人

ラグビー日本代表(世界ランク12位)が9トライの大勝も課題を残した。格下カナダ(同24位)を57-12で破り、テストマッチ5戦ぶりの勝利を挙げた。2トライのフッカー原田衛(27=BL東京)を筆頭にFW陣が8トライと奮闘。スクラム、モールの接点で圧倒したが、27年10月開幕のW杯オーストラリア大会を見据える選手からは反省の言葉が並んだ。12日にパシフィック・ネーションズカップ準決勝の米国戦に臨む。

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上々の9トライ、ではなかった。今季最多57得点にも厳しい言葉が並んだ。主将の斎藤は「快勝だと思っていない。さらに成長しなければならない気持ち」と笑顔はなし。FB松永は「ジャパンのスタンダードではなかった」と反省した。

格下ゆえの難しさに適応できなかった。今季全5戦はランキング上位の相手。固い防御に立ち向かう試合が続いていた。この日は容易に前進ができ、スペースも見つかった。前半5分の先制後は、敵陣ゴール前で攻め急ぎ、ミスが重なった。エディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC)は「序盤で得点を楽に取れてしまった。楽な展開になると思って、心の隙ができた」と指摘。キックミスや落球のあった明大4年SO伊藤の名を挙げ「良い教訓になった。テストマッチは必死に食らいつき得点しないといけない」と今季台頭した司令塔に成長を促した。

ただ、収穫があったことは間違いない。指揮官は「スクラム、ラインアウトは破壊できた。FWの今日の働きに非常に満足している」とたたえた。前半5分に岡部、15分原田、22分ガンターと、ラインアウトからのモールで狙い通りに攻略。スクラムでも押し切る場面が目立った。試合のテーマは破壊を意味する「デモリッション」。車が衝突し、破壊し合う米国のモータースポーツ「デモリション・ダービー」の映像を試合前にチームで視聴。イメージを固めた成果が実った。

今週は、試合3日前にハードな練習を実施。プレーを途切れさせず、休む暇のない実戦形式を行った。過去一キツいメニューにも、原田は「僕らはPNC優勝、W杯ベスト4を目指している。そのためのトレーニング」と受け止める。今日の試合内容では、強豪に勝てない。1年後に勝つためには、成長を続けなければならない。選手の顔には、危機感がにじんでいた。【飯岡大暉】