<自動車・世界耐久選手権(WEC)第6戦・富士6時間耐久レース>◇公式予選◇26日◇静岡・富士スピードウェイ
3度のF1王者に輝くジャッキー・スチュワート氏(87)が開業60周年を迎えた富士スピードウェイにやってきた。
60年前の1966年インディ富士200マイルを制し、70年JAFGPでも優勝した思い出のサーキット。今回は富士6時間耐久レースの特別ゲストとして招かれた。「ピットの出口が今と逆で左だった」としっかり記憶している。
前日のフリー走行では、ジェネシス・マグマ・レーシングのアドバイザーを務めるジャッキー・イクス氏(81)をピットに訪ねた。ル・マン24時間レース6度優勝の名ドライバーで、F1ではしのぎをけずった仲。談笑を終えてピットを出たスチュワート氏は「彼の方が運転は下手だったよ」とポロリ。元王者の意地は健在かと思いきや「でも彼はいいやつさ。許してあげるよ。奥さんが美人だから」と英国人らしいユーモアで笑わせた。この日のチャリティー会見に突然、姿を見せたイクス氏も「彼の方が年上だから前を走らせてあげたんだ」と笑いながら応戦した。
今回の来日の目的は、認知症研究へのチャリティーイベントを行うこと。2014年にヘレン夫人が認知症と診断され、2年後に認知症研究を支援する慈善団体Race Against Dementia(認知症に対するレース)を設立した。50年には認知症患者が世界で1億5200万人に達すると予測される中、モータースポーツの持つ「スピード」「精密さ」「チームワーク」を生かしながら同団体を通じて研究促進に尽力している。今回のレースを記念したドライバー、チームの愛用品などのオークションが始まっている。締め切りは26日21時で、売り上げは研究に生かされる。