<ハンドボール・リーグH:ブレイヴキングス刈谷38-18ゴールデンウルヴス福岡>◇12日◇第1節◇大阪・泉大津市立総合体育館
国内最高峰リーグ「リーグH」の2026-27シーズンが開幕し、チーム初の2連覇を狙うブレイヴキングス刈谷が好発進を決めた。ゴールデンウルヴス福岡を相手に、38-18と昨季王者らしさを発揮して完勝。昨シーズンから続くレギュラーシーズン(RS)の連勝記録を「25」に更新した。
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両翼の2人がチームに勢いをもたらした。左利きのRW(ライトウィング)岡本翔馬(23)が両チーム最多10得点。反対サイドの日本代表LW(レフトウィング)杉岡尚樹(32)も負けじと6得点を挙げリーグ史上7人目の通算1000得点まで、あと10に迫った。ハンドボールにおける「守って速攻」は、ディフェンスを武器とするチームの勝ちパターンだが、この日は前半から、守備を起点に2人が速攻に走る場面が目立った。
「コートの真ん中で大きな選手たちが体を張ってくれている。その守りがあってこそ、速攻につながっている。自分ができることは、まず走ること。それがチームの流れにつながると思っています」。
チームで2番目に若い岡本は、中央を固める屈強な守備陣に感謝した。後半もゴールを重ね、加入後初の2桁となる10得点をマーク。昨シーズンの自己最多6得点を大きく更新した。
オフの4カ月間は、「1試合を通して走り続けられる体力はつけてきた」と徹底的に走り込んだ。全力でプレーできる時間を伸ばすべく、体力トレーニングも積んだ。同じポジションのチームメートが負傷中ということもあり、この日は初の60分間フル出場。走り込みの成果が実を結び、今後への自信につながった。
一方、ベテランの域に入ってきた32歳の杉岡は“超回復”で開幕戦出場にこぎつけた。地元・愛知で開催されたアジア競技大会では、日本代表「彗星ジャパン」の一員として銅メダルを獲得。9月26日の準々決勝クウェート戦では、チーム最多の9得点を挙げて勝利に貢献したが、左足を痛めた。「すごく痛くて、次の日は歩けなくて」と肉離れを起こし、続く準決勝と3位決定戦は欠場を余儀なくされた。それでもリーグH開幕が迫る中、回復に集中。ブレイヴキングス刈谷で練習を再開してからまだ数日だったが、コートに立った。
「検査画像ではかなり派手に出血していました。でも自分で感じる回復の具合が、この数日でよかった。しっかりチェックして、再発のリスクが少ないとのことだったので、プレーしました。もちろん開幕戦からしっかりやりたい思いもあったので。ちゃんと間に合ってホッとしています」。
昨季は骨折しながらプレーを続けたこともあった男は、その背中でもけん引する。アジア競技大会で16年ぶりにメダルを獲得した代表での経験を、チームに還元するつもりだ。「中東諸国などは強度やパッションがすごい。学べることもありました。その中で結果を残せたという手応えもあります。それを自信にしてチームでやっていけたら」。そうした姿勢を見せることで、チームメートに刺激を与えたいと考えている。
昨年9月から続くチームのRS連勝記録は、「25」まで伸びた。年内を無敗で終えれば、ホンダが2000年代初頭にマークしたリーグ記録の34連勝に並ぶ。ラース・ウェルダー・ヘッドコーチは「(昨季の優勝で)追う側から追われる側になったのは大きく変わったこと」と選手たちに説き、王者にふさわしいパフォーマンスを求めている。今季のシーズンテーマは「さあ、さらなる熱狂を」。1つずつ白星を積み重ね、さらなる熱狂の渦を巻き起こすつもりだ。