スポーツクライミングの今季最終戦として、日本で2年連続開催される「ワールドクライミング グランドフィナーレ 福岡 2026」が5日に開幕する。会場は福岡県飯塚市の筑豊緑地公園/いいづかスポーツ・リゾート ザ・リトリート。8日までオリパラ一体の総合大会として実施される。
世界ランキング上位から選ばれた6カ国が参戦。男女混合の国別対抗戦として今年もチームボルダーと同リードの2種目が行われ、団体戦の世界一を争う。
パラクライミングも、昨年のエキシビションからワールドクライミング・パラシリーズ(旧ワールドカップ)の最終戦(第5戦)に格上げ。リードのシリーズ年間王者が決まる戦いとなった。
ともにワールドチャンピオンを決める舞台。開催に向けて奔走してきた運営担当者に、準備状況や大会の見どころを聞いた。
Q パラは、昨年はエキシビションだったため参加者14人。今年は公式戦となり、一気に出場者が150人を超える
A 大変です(笑い)。公式戦として、どれだけの選手エントリーがあるか分からなかった状態。どれくらいの大会規模で構えていればいいか読めず、ふたを開けてみたら150人以上の出場者が国内外から来ていただけることになりました。準備段階では予測できないところが大変でした。
Q 日本でパラの公式国際大会を開催するのは
A 初めてです。正直、運営スタッフは誰も経験したことがない状況。(健常者の)スポーツクライミングの大会は運営実績がありますが、パラクライミングは会場のスロープなどバリアフリーの準備が必要になります。あとは人の滞留。車いすの選手や障がいのある方々は、移動時間が倍以上かかることがあります。
Q 宿泊の手配は
A やはり最も苦労しているところです。バリアフリーとうたっているホテルでも、完全かと言われれば少し違ったり。大量の選手団を受け入れる中、飯塚市だけでなく近隣の自治体さんのホテルも含め、簡易的なバリアフリー対応のホテルまで押さえています。障がいの程度によって、一部の選手には完全バリアフリーのホテルを割り当てるなど工夫しています。視覚補助の方は同部屋を用意するなどの対応も必要です。
Q 輸送は
A 普通のバスでは乗れない選手もいらっしゃるので、車いす対応のバスを手配しています。ロジ(スティクス)担当も含めて、全員で頑張って手配しているところです。もちろん、パラクライミングの選手が全員、車いすというわけではありません。杖を突いてきたり、例えばブラインドの方はサイトガイドの付き添いを受けたり、歩いて来られる方も多いので、選手に応じて対応していきます。
Q オリパラ一体。競技で使うウォール(壁)は
A 公式戦として、今年はさらに会場の壁を拡張しました。実は、昨年もパラの国際大会にしたいという思いはありました。ただ、開催スケジュールや施設を含めた段取りが間に合わなくて、IF(国際連盟)の大会カレンダーへの掲載も遅くなりました。また、去年は同じ時期にフランスでW杯が開催されていたこともあり、公式戦という形にはできず、エキシビションになりました。
Q 今年はパラシリーズ(旧W杯)に格上げされた
A 昨年からIFには開催意向を伝えていましたので、今年は最初から世界シリーズとするためにどうすればいいか、しっかり準備してきました。格上げに対応するための1つが、会場の壁をさらに拡張することでした。今回、パラ選手が150名を超えるので、ルート(登頂コース)をたくさん造なければならなかったんです。そこで壁を5メートル拡張しました。国際連盟のプロトコル、規定に沿いながら、さまざまな条件をクリアして公式戦の実現にこぎ着けました。日本ならではのスペースの問題や、時間の問題…今回で言えば、平日のこの時間しか開催できない(パラは木金に予選、決勝)という事情もあります。そうした点についても、IFがかなり柔軟に対応してくれていますので、すごく協力していただけているところです。
■大会名称 ワールドクライミンググランドフィナーレ福岡 2026(World Climbing Nations Grand Finale FUKUOKA 2026/World Climbing Para Series FUKUOKA 2026)
■日程 2026年11月5日(木)~8日(日)
□5日(木)午前9時~パラクライミング予選
□6日(金)午前10時~パラクライミング決勝
□7日(土)午前9時30分~チームボルダー予選、午後2時30分~決勝
□8日(日)午前9時30分~チームリード予選、午後3時~決勝、午後7時~クロージングバンケット
※7、8日は予選と決勝が入れ替え制。それぞれチケットが必要
■会場 筑豊緑地公園/いいづかスポーツ・リゾートザ・リトリート(福岡県飯塚市仁保8の37)