19年ラグビー・ワールドカップ(W杯)日本大会の開幕まで1年となった20日は各地で記念式典などが行われた。都内のイベントでは、日本代表のジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(48=ニュージーランド)が、W杯開幕戦(19年9月20日)で対戦する世界ランキング19位のロシアと、11月にテストマッチを行うとフライング発表。本番を10カ月後に控えた、“前哨戦”が組まれたことが明らかになった。

日本協会は「最終調整中」と説明も、イングランドと対戦する欧州遠征の締めくくりとして、11月24日に英国グロスターで開催される見込み。正式発表前と指摘を受けた指揮官は「ははは…」と苦笑いを浮かべつつ、「未知なチームだが、しっかりと探ってきたい。本番に向けたプロセスの中で、非常に重要な試合になる」と表情を引き締めた。

19日から始まったチケットの一般抽選販売に、1日で30万枚の申し込みがあるなど、アジア初開催のW杯への注目度は高まりを見せつつある。8強入りを目標に掲げるジョセフHCは「ホームの熱い声援が、我々のアドバンテージになる。残り12カ月、時間は十分にある。まずは、11月のテストマッチにしっかりと集中していきたい」と足元を見つめた。【奥山将志】

◆日本代表の今後 ロシア戦以外にも11月はW杯2連覇中のニュージーランド代表「オールブラックス」に、世界ランキング4位のイングランド代表と、強豪2チームに挑戦。ニュージーランド戦は11月3日にW杯開幕戦の舞台、東京・味の素スタジアムで開催。その後に英国へ遠征し、15年W杯で日本を指揮したジョーンズ監督率いるイングランドと17日に顔を合わせる。年明けからはスーパーラグビーの日本チーム、サンウルブズの活動も生かしながら強化し、6月以降は事前キャンプ地の宮崎、北海道での合宿に加えてパシフィック・ネーションズカップなどで実戦を重ねてチームづくりを進める。