スゥイーパー? スプリンカー? 投高打低MLBでエグい進化を遂げる新球種

ウイラブベースボール

水次祥子

MLBでピッチングの驚異的な進化と投高打低の傾向が顕著になっている。開幕からまだ約3週間ではあるが、投手の支配的な投球が目立つ。

実際、ノーヒットノーランを5回以降まで継続した先発投手は、エンゼルス大谷翔平投手(27)パドレスのダルビッシュ有投手(35)ドジャースの左腕クレイトン・カーショー(34)ガーディアンズの右腕シェーン・ビーバー(26)ら、ここまで10人出ている。

23日には、レイズがレッドソックス戦で9回まで6投手による継投で無安打無失点を続けた(延長になったためノーノ-の記録には残らず)。

進化するピッチングの代表格の1人が大谷で、データを見るといくつもの点で昨季を上回っていることが分かる。

データ会社結論「ほぼ打てない」

スタットキャストによると、今季の奪三振率は44・1%で昨季の29・3%から大きく上昇し、メジャー全投手の上位3%に入る。空振り率と速球の平均球速は上位4%内。

米データサイト・ファングラフスは、大谷のスライダーが昨季より平均2・6マイル(約4・2キロ)球速が上がったにもかかわらず、大きな横の変化をするためほぼ打てない球になっていると分析している。

MLBのピッチングが全体的に進化する中で、新たな球種の存在が話題になることも増えた。

大谷も春先にスプリットでもチェンジアップでもない中間のような新球を投げ話題となったが、最近の米メディアでよく目にするのは「スゥイーパー」と呼ばれる新球だ。

米ヤフースポーツの解説によると、スゥイーパーはスライダーの一種で高速で驚異的な横の変化をするもの。

今季突然出てきた球というわけではなく昨季、ドジャース投手陣がこの球で成功し、ヤンキース投手陣も昨季終盤にこの球の習得に取り組んだ。

そして今季、投球データを提供するピッチインフォ社がスゥイーパーを球種分類の1つに加えたそうなので、もはや市民権を得た新球といえる。

98マイルで落ちるスプリット&シンカー

もう1つ話題となっているのが「スプリンカー」だ。

スプリットとシンカーの中間のような球で、ツインズの新人右腕ジョアン・デュアン(24)が投げており、スプリッターのように落ちるが98マイル(約158キロ)の球速が出る。

こうしてMLBのピッチングはますますエグい変化を加えて高速化も進み、投手のレベルはどこまで上がるのかというほど上がり続けている。

当然のごとく打者は苦戦し、開幕から4月25日までのメジャー全体の平均打率は2割3分1厘と、今のところ史上ワーストペースだという。

MLBは昨季、投手に対する粘着物質チェックを導入したが、投高打低の傾向を抑えるためにまた何かの導入を検討するかもしれない。