EXILE「第二章」「第三章」そして今 AKIRAとTETSUYAが踏み出した「夢の1歩」

注目の人、話題のこと。もっと知りたい、もっと読みたい。その思いをかなえます。新体制EXILEがあえて選んだアリーナツアー。グループをけん引するAKIRAとTETSUYAの言葉から見えてくるものとは。

ストーリーズ

大友陽平

<アリーナツアーの歴史・後編>

EXILEの進化に、アリーナツアーあり-。昨年9月27日にデビュー20周年を迎えたEXILEが、2月26日から、09年以来13年ぶりの全国アリーナツアーとなる「RED PHOENIX」(8都市16公演)をスタートさせた。14人体制となった「NEW EXILE」の“お披露目”ツアーとなるが、これまでもグループの節目にはアリーナツアーを実施してきた歴史があった。EXILE AKIRAとEXILE TETSUYAが、「第二章」「第三章」と、アリーナツアーとともに紡がれていく歴史を振り返った。

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04年に初のアリーナツアー「EXILE ENTERTAINMENT」を完走し、翌05年には2度目のアリーナツアー「PERFECT LIVE“ASIA”」も行うなど、グループは飛躍を遂げながら、転換期を迎えることになる。

ボーカルの1人がグループを脱退。06年にAKIRAが加入すると、新たなボーカルをオーディションで募集するという“斬新”なアイデアで、一般人だったTAKAHIROを迎え入れた。そんな「第二章」の幕開けを告げたのが、07年の全国アリーナツアー「EXILE EVOLUTION」(10都市24公演)だった。

AKIRA HIROさんを筆頭に、オリジナルメンバーの皆さんをずっと隣で見させてもらっていて、憧れも強くありました。TAKAHIROと同じ06年にメンバーになったんですけど、「EXILE AKIRAです!」とはまだ堂々と言えないというか…。皆さんのすごさやかっこ良さ、スキルの高さなど、クオリティーが追いついてないということは自分が1番理解してたので、レベルを上げるべく、常に自分との戦いのライブだったような気がします。

04年の初アリーナツアーではオープニングアクトに出演していたAKIRAだったが、EXILEメンバーになって立つステージはまた格別だった。

AKIRA それまでは1人で踊ることが多かったんですけど、憧れの人たちと同じ振り付けを踊る…。EXILEになって、ようやく皆さんと一緒に、パフォーマーとして“かませている”というか…。毎日感動してました。

2009年8月 THE MONSTER TOUR 迫力のパフォーマンスで熱いステージを繰り広げたEXILE

2009年8月 THE MONSTER TOUR 迫力のパフォーマンスで熱いステージを繰り広げたEXILE

EXILEになったAKIRAの活躍に、TETSUYAも刺激を受けていた。

TETSUYA その時僕は、EXPG(LDHが運営するエンターテインメントスクール)のインストラクターを志願して、再スタートを切っていました。仙台公演に呼んでもらって打ち上げに参加させてもらったり、メンバーの方々とコミュニケーションを取る機会もだんだん増えていました。AKIRAの頑張りが刺激になっていましたね。EXILEも変化の時期で、LDHもだんだんと大きくなっていく時期で、いろいろな渦の中でしたね。

AKIRA 「第二章」の前から、仲間を集めたり、次の世代のことをやり始めたり。だから14人体制になった時は、いろいろなピースがはまって、いろいろな経験値もあって、みんなでEXILEになれたという流れはありました。

「EXILE PERFECT YEAR」と名付けた08年は、年間3枚のベスト盤発売や、11月には初のドームツアーを開催。年末には、「Ti Amo」がレコード大賞を受賞した。ピンチをチャンスに。まさに日本を代表するグループと言えるほど勢いに乗るグループは、09年3月、新たにTETSUYAらメンバー7人を加えた。「第三章」の幕開けも、アリーナツアー「THE MONSTER」(12都市34公演)だった。

TETSUYA オープニングは、フードをかぶりながら花道を歩いて、EXILEのステージに1歩踏み出していくぞ! という演出だったんですけど、めちゃくちゃ緊張しました。あの緊張を言葉で表すのは難しくて…。とにかくダンスで全て恩返しするしかない、ダンスで全て表現するしかないという感じで気合が入っていたんですけど、2~3時間のライブは初めてだったので、経験がなさすぎて、最初の2曲目ぐらいで…もう過呼吸です。酸欠状態になってしまって…。見事に気合が空回りしてました(苦笑い)。

AKIRA 僕が先にEXILEに入りましたけど、その前の下積み時代を一緒にやっていて、いつか僕らの世代でムーブメントを起こしたい! というのが、夢だったんです。その夢をつかんだ瞬間でもありましたし、EXILEとして同じステージで一緒にパフォーマンスするのは、本当にうれしかったです。

10年には初のスタジアムツアーを開催するなど、ライブはドームやスタジアム級がスタンダードなグループになった。出会いや別れを繰り返しながら、EXILEは21年にデビュー20周年を迎え、また新たな14人体制の「NEW EXILE」で13年ぶりのアリーナツアーをスタートさせた。

TETSUYA この13年の間には、僕らの周りだけじゃなくて、日本中、世界中でいろいろなことが起こっている中での節目です。一体、自分ができることは何だろう? EXILEって何だろう? と改めて考え直すツアーになるのかな? というのは思っています。ファンの皆さんがいるから、僕らはここに立てるんだなということを、改めて感じなくてはならないアリーナツアーになると思っていますし、また「THE MONSTER」の時の感情を持って、過呼吸にならないぐらいの気合で、成長した自分の姿をアリーナの近さで、もう一度見てもらいたいと思います。

AKIRA 僕たちはオリジナルメンバーの皆さんが築き上げてくださった「EXILE」に賛同してきた仲間なのですが、今はオリジナルメンバーの皆さんがいなくなって、自分たちの世代で築き上げる形です。自分たちのEXILEエンターテインメントをファンの皆さんに届けて、携わってくださった方々の人生に少しでも花を添えると言いますか、背中を押せるような存在にならなければという熱い思いがあります。これまで進化、挑戦、破壊と再生を繰り返してきていますが、自分たちの音楽とダンスを通して、何か世の中に貢献していきたいなと思っています。

(「アリーナツアーの歴史」おわり。次回は3月29日。「オーディションの歴史」についてお届けします)