新日本プロレス
New Japan Pro-Wrestling
大阪導臨威夢騎士
〜OSAKA DREAM NIGHT〜
◇大阪府立体育会館◇2003年8月28日(木)◇18:00 ◇観衆6000人

高山悪ノリ防衛! 蝶野も坂口CEOもKO!

 2冠王の高山善広(36)が、最強のヒール(悪役)になった。28日の大阪大会、新日本初の金網デスマッチで行われたIWGP選手権で挑戦者の蝶野正洋(39)を34分6秒でKO、3度目の防衛に成功した。直後にリングインした坂口征二CEO(61)ともみ合うと、ギロチンドロップで失神させた。完全に新日本全体を敵に回した高山に、G1覇者の天山広吉(32)が宣戦布告。10・13東京ドーム決戦へ気運が高まってきた。

写真=坂口CEOは高山のヒザ蹴りを浴びる(撮影・松本俊)

▽第9試合 IWGPヘビー級選手権試合−金網デスマッチ(時間無制限1本勝負)
○高山善広
(王者)
34分6秒
KO
蝶野正洋×
(挑戦者)
 入場、コールの後に場内が暗転し音楽が流れる中、天井に吊るされていた金網がゆっくりと降りてくる。新日本マットが初めて金網に囲まれた。外からの侵入者が許されない状況となったところで、立会人である坂口CEOが外から扉にカギをかけ試合が始まった。「お互いのプライドがルール」とされた試合で、高山はレガース、ニーパットをつけず、いつもより威力のある蹴りで蝶野を苦しめた。蝶野は序盤からシャイニング・ケンカキックを連発、エベレストジャーマンを急所蹴りで逃れるなど、なりふり構わない攻撃を見せた。エプロンでのキックの打ち合いを制した高山は、金網を背にした蝶野に向かってエプロンからダイブ、蝶野を自らの体と金網のサンドイッチにした。続けて蝶野を金網にたたきつけ流血させると、興奮した中西が金網をよじ登ってしまうハプニング。これは未遂に終わったが蝶野は真っ直ぐ歩けないほどのダメージを受けた。なかなか攻め込めない蝶野は自ら金網に上る奇策に出る。高山も自ら金網に上り、高さ約3メートルの所で攻防を展開。これは高山が制したが、蝶野が一瞬の隙をついて金網を背にした高山にシャイニング・ケンカキックを決め逆転。リング上でSTFで絞めつづけたが、ロープブレーク、ギブアップがない。ダウンカウントが数えられたが立ち上がる高山。逆に高山が蝶野をスリーパーでカウント9まで追い込んだ後、フロントネックロックで蝶野を体力を奪う。高山はフォールをして自ら3カウントを数える余裕を見せた後、垂直に落とすバックドロップ3連発、エベレストジャーマンで蝶野をKO。踏みつけてアピールした後、さらにスリーパーで絞め続けると、坂口CEOがカギを開け試合終了を告げた。しかし、高山は坂口CEOを突き飛ばし蝶野を絞めつづける。怒った坂口CEOが高山に蹴りを見舞い払い腰で投げつけたが、高山がヒザ蹴りからギロチンドロップを浴びせKOしてしまう暴挙。天山、中西がリングに上がりベルト挑戦を迫ったが、高山は意気揚々と引き揚げた。蝶野は1度も起き上がることなく、担架で退場した。

 ◆高山のコメント「立会人? 息子が人気者(俳優の坂口憲二)だからっていい気になるな。引退しているくせにリングに上がって来やがって。てめぇの所のダメ息子(蝶野)がやられたら出てくる、どうしようもない家庭のオヤジと一緒。だから新日本はダメになるんだ。今度来たらぶっ殺すぞ。(次期挑戦者の天山は)リング上でメソメソ泣く奴にはベルトは似合わない」

 ◆天山のコメント「10・13ドーム、オレが挑戦してやっからな! 絶対取り返すぞ」

写真=金網に登り攻め合う高山(左)と蝶野(撮影・松本俊)

▽第8試合 30分1本勝負
○天山広吉11分36秒
アナコンダバイス
真壁伸也×
 G1クライマックスに出場できなかった悔しさを覇者である天山にぶつける真壁。天山に攻撃を許してもスピアで返すなど、G1王者にペースを握らせない。強引なジャーマンを放ち、ラリアットの打ち合いを制し、あわや3カウント奪取という所まで追いつめたが、モンゴリアンチョップ連発からTTDを浴びて虫の息。最後は初めて食らうアナコンダ・バイスと必殺技フルコースにタップをするしかなかった。
▽第7試合 30分1本勝負
×永田裕志
エンセン井上
7分10秒
エビ固め
安田忠夫○
柳沢龍志
 2人がかり、急所攻撃と反則だらけの魔界倶楽部。さらに星野総裁も試合に介入した。怒ったエンセンが星野総裁を控え室まで追っかけてしまい、永田は1対2と苦しい状況となる。西村がロープ越しで柳沢にスリーパーを決めアシストしたが、安田がレフェリーの目を盗んで後頭部にパンチ。ここでエンセンが戻ってきたが、すでに安田がタイガードライバーで永田を投げた後で間に合わず3カウント。試合後、魔界倶楽部がリングを占拠したが、西村がマイクを持ち安田に説法、魔界倶楽部を排除した。8・17両国大会に続く西村の安田への説教、無我vs魔界倶楽部という遺恨も見えてきた。

 ◆西村のリング上でのコメント「この大宇宙の法則では、この世の中は最後に勝つのが正義。安田忠夫、お前は悪じゃ。早くリングから降りなさい。早く帰れ!」
▽第6試合 30分1本勝負
○中西 学2分
反則
村上和成×
 遺恨決着マッチはまたも後味の悪いものとなった。G1出場を中西に奪われた形となった村上は、いきなり飛びかかった。反則ギリギリの激しい攻撃を続けた村上だったが、わずか2分、レフェリーを場外に落とし反則負けとなった。試合後村上が中西を挑発すると、中西も激怒。下がって行く村上を追いかけての大乱闘。リングに戻った中西は「反則野郎め! 今度はオレがブッ潰す」と話し、遺恨は尾を引きそうだ。
▽第5試合 U−30無差別級選手権試合(60分1本勝負)
○棚橋弘至
(王者)
11分10秒
飛龍原爆固め
魔界2号×
(挑戦者)
 棚橋が髪の毛、魔界2号がマスクを賭ける「マスカラ・コントラ・カベジェラ」は、棚橋が2度目の防衛に成功し、自分の髪の毛を守った。魔界倶楽部初の王座奪取を目指す2号は奇襲を仕掛け、序盤はペースを握る。セコンド介入などの反則はほとんどせず、クリーンな試合を見せた。多彩な技を使い、あわや3カウントという所まで王者を追いつめたが、IWGPタッグ王者でもある棚橋のドラゴンスープレックスで敗れた。試合後、星野総裁の制止を振り切り、自らマスクを脱いだ2号の正体はKAIENTAI−DOJOの筑前りょう太。マイクで自分の名前を叫ぶと、棚橋に再戦をアピールした。
▽第4試合 中邑真輔デビュー1周年記念試合・無我体感(30分1本勝負)
○西村 修15分42秒
足4の字固め
中邑真輔×
 中邑はいつもの総合系の動きは見せず、西村の世界に自ら踏み込んでいった。両者ともヘッドシザースを倒立で外したり、ブリッジで力比べをしたり、ロープブレークをクリーンにしたりと、序盤はまるで西村対西村を見ているかと思わせる展開。しかしロープ際の攻防で西村が中邑を場外に落とし、エプロンから走って場外の中邑へニードロップを落とすと西村のペースとなる。足に的を絞り、鉄柵へのニークラッシャー、スピニング・トー・ホールドと追い込んでいった。シャイニング・トライアングル、ヒザをついてのアルゼンチン式背骨折りで絞められ危ない場面もあったが、一瞬の隙で逆転し足4の字固めで決めた。試合後は中邑の背中に無我のTシャツを乗せ、健闘を称えた。
▽第3試合 20分1本勝負
獣神サンダー・ライガー
金本浩二
×井上 亘
9分25秒
ミノルスペシャル
タイガーマスク
ヒート○
垣原賢人
 地元の神戸に近いため、試合前から金本に観客から大声援。試合は井上が大暴れ。ヒートを垂直ブレーンバスター、トライアングル・ランサーであと一歩のところまで追いつめた。しかしハイキックからのミノルスペシャルで逆転負けを喫してしまった。ヒートはいつも通り、勝ちは当然という態度で勝ち名乗りを受けずに退場。勝ったライガー組はセコンドの邪道・外道と4人がかりでタイガーマスクをリンチ、4人で握手を交わした。しかし、竹村豪氏の乱入を合図に事件は起きた。邪道が金本、外道がライガーに襲い掛かり失神させてしまった。タイガーマスクは竹村に顔が見られるまでマスクを破られ、失神して無防備なライガーは外道にマスクを完全に脱がされた。

 ◆外道のコメント「(ライガーに向かって)てめえらを裏切るなんて空気吸うより簡単なんだよ。ぶっ潰してやる」

 ◆竹村のコメント「(タイガーマスクを指差し)こいつがチャンピオンなのか? いつから(チャンピオンは)こんなに弱くなったんだ? チャンピオンシップ組め! オレがやってやるよ」
▽第2試合 20分1本勝負
○吉江 豊8分44秒
片エビ固め
ブルー・ウルフ×
 ウルフは新日本最重量の吉江に対し正面からぶつかっていく。変形フロントスープレックス、逆エビ固め、大外狩り、ラリアットと追い込む場面も見られたが、徹底した重量攻撃に歯がたたず。最後はモンゴルスラムを天国突きで返されると、裏拳、トップロープからダイビングボディプレスを浴びせられ3カウントを奪われた。試合後は1人で歩けないほどのダメージを負った。
▽第1試合 15分1本勝負
○田口隆祐7分56秒
グラウンドヘッドロック
後藤洋央紀×
 田口が8・17両国大会と同じグラウンド・ヘッドロックで後藤を下した。序盤はプロ初勝利を目指す後藤に逆エビ固め、腕ひしぎ逆十字固めで攻め込まれたが、必殺のドロップキックで逆転。さらにロープに振ってドロップキックを浴びせるとスタンディングのヘッドロック。そのまま投げてグラウンドに移行し、タップを奪った。


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