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第445回    天童よしみ  
2004.12.26付紙面より

天童よしみ
写真= キーホルダーが魔除けとして女子高生にも人気となり、紅白の世論調査では紅組トップになった。真ん丸顔でエネルギッシュに演歌を歌う…。それが天童よしみの魅力のひとつだ
 

「負けたらあかん」何千回歌っても涙出る

 昨年のNHK「紅白歌合戦」で紅組のトリを務めた天童よしみ(47)が、今年はNHKが行った紅白出場歌手選考の世論調査で女性の1位になった。天才少女として華々しくデビューして32年。ヒットに恵まれず、1度は歌の世界から離れかけたこともあったが、熱い思いで復活。正統派歌唱力に加え、誰からも愛される明るいキャラクターで、名実ともに歌謡界のトップに立っている。


上沼を破り優勝

 「負けたらあかん 負けたらあかん」。ヒット曲「道頓堀人情」のこの歌詞にくると、思わず涙が出てきてしまうという。

 「何千回も歌ってるんですけどね。もうジワーッと涙が出てくるんですわ」。

 天童のまぶたに浮かんでくるのは、25年前、夢破れて東京から大阪に戻る時の光景だった。15歳で天才少女歌手として鳴り物入りでデビューした。しかし、ヒット曲に恵まれず、7年後に東京から撤退した。引っ越しには、父親が車で駆けつけた。深夜、両親と天童の3人の、夜逃げ同然の寂しい引っ越しだった。

 「強烈な思い出でしたね。荷物を運び出して、父親から『もう何も忘れ物はないか』と声をかけられたんですが、たぶん、もう思い残すことはないかという意味で言ったと思うんです。部屋のドアを閉めた瞬間、ひざの力が抜けてしまって」。

 その引っ越しのさらに16年前。6歳の天童は故郷大阪府八尾市では、ちょっとした有名人だった。「両親の影響でしょうね。お客さんが絶え間なく来る家で、父のひざに乗って歌っていました」。

 大阪の長寿番組「素人名人会」で「可愛いベイビー」を歌い、名人賞を獲得。子役として「美空ひばり公演」に出たり、「ちびっこのど自慢」の常連だった。そこでいつも競っていた淡路島の少女がいた。今はタレントとして活躍する上沼恵美子(49)だ。「グランドチャンピン大会で私が優勝して、彼女が2位。その時の写真を彼女からもらったんですが、写真では笑顔で私に拍手してるけど『ほんまは絞め殺してやろか、と思っていた』と言うんですわ」。

 14歳で「全日本歌謡選手権」に挑戦した。10週を勝ち抜くと、プロデビューが約束される。そこで北島三郎「仁義」などを歌って勝ち抜きを果たした。15歳で、あこがれの東京へ。デビュー曲は「風が吹く」に決まった。芸名も「天から授かった童=天才少女」という意味を込めた「天童よしみ」と名付けられた。


歌謡教室に500人

 華やかなデビューだった。3LDKのマンションが与えられ、大キャンペーンが展開された。テレビ出演も数多く、スケジュールも毎日埋まっていた。デビュー曲はそこそこ売れたが、第2弾、第3弾と続くうち、セールスは落ちた。それにつれ、周囲も冷ややかになった。レコード会社に張られたポスターが消え、歌う場もなくなった。たまにあっても、キャバレー回りだったりした。当時は「圭子の夢は夜ひらく」の藤圭子に代表される、暗い演歌の全盛期。河内っ子の陽気で明るい天童とは対極にあった。

 「事務所からは『笑ってはだめ』『いつも控えめに』と言われていた。格好もボーイッシュにパンツスーツと男仕立てで、たまらなく嫌だった。暗さがないのが欠点と言われたこともあった」。

 時代が天童に味方しなかった。大阪に帰った後、戦線を縮小し、母がマネジャー代わりだった。小学校以来、初めて「暇」ができた。お茶やお花を習ったが、心は満たされなかった。そして、歌謡教室を始めた。生徒は500人を超えた。1人1人の歌を聞き、アドバイスをするうちに「みんながどんな歌を望み、どんな歌がヒットするのかが、分かるようになった」。

 そんな時に、再デビューの話が舞い込んできた。「道頓堀人情」だった。「負けたらあかん 負けたらあかん」。天童の心に歌詞が染み込んでいった。「夜逃げ」から6年。再びキャンペーンが始まった。しかし、それはデビュー時のテレビ・ラジオ局中心から、スナック、居酒屋に変わっていた。

 「1晩に10軒近く回って、断られることもあった。北海道から九州まで全国を回った。北海道は冬の季節で、札幌から車で3時間ぐらいの岩内という小さな町で大衆食堂に立ち寄ったら、そこにビニールで大切にくるまれた八代亜紀さんの色紙が飾ってあった。『みんな頑張っているんだな。私だけじゃない。頑張らなくては』と思いましたね。苦労している人は絶対いる。歌の世界は浮き沈みが、生存競争が激しいところ。だからこそ、負けたらあかんと思いました」。


“魔除け”が流行

 オリコンのベスト100に入り、その後も上がり続けた。1度はあきらめかけた歌の世界で復活した。93年に「酒きずな」でNHK「紅白歌合戦」初出場を果たした。  「あらゆる人に電話をかけまくった。狭い居間は花でいっぱいになった。生きている時にいっぱいの花に埋もれているのは、最高やねと思いました」。

 96年に「珍島物語」がヒットした。韓国の珍島にキャンペーンで行き、許可を得て、5万人を超える韓国の市民の前で日本語で歌った。7年前には「天童よしみキーホルダー」が話題になった。テリー伊藤氏のアイデアをきっかけに売り出されると、爆発的に売れ、瞬く間に品切れ状態に。女子高生の間では「魔除(よ)け」としてはやった。

 「自分で言うのもなんですけど、かわいいんですよ。笑えるくらいかわいくて。キーホルダーが発売された直後は、どこへ行っても『あっ、ナマ天童だ』って人だかりができて。ホントの話、ガードマンがいつもついていましたから」。


いつでもファン

 今年、NHKは紅白歌合戦の元プロデューサーの不祥事を受けて、紅白出場歌手選考のための世論調査結果を初めて公表した。天童は宇多田ヒカルらを抑えて女性のトップだった。抜群の歌唱力に加え、「なめたらあかん なめたらあかん」と歌うアメのCMや天童キーホルダーに象徴される、いつも元気で明るく個性的なキャラクターが、大人から子供まで愛されている証しでもあった。

 「今でも紅白の時期になると、今年も出られるか、ドキドキするんです。それが、皆さんに選ばれてありがたいことに1位。自分でも『すごい』と思いました」。  現在、故郷の大阪府八尾市の実家に両親と住む。ほとんどの歌手が東京を拠点にしているが「両親の家に帰ると、本名の吉田芳美に戻れるんですわ」と離れようとしない。30代の時には結婚を勧めていた両親も、最近は言わなくなった。もちろん、結婚をあきらめたわけではない。

 「私って、のんきなんです。出会いがね、ないんですわ。好きな男性のタイプですか? 聞き上手な人がいい。違う環境に育っているから、ホッとする人、ゆったりできる人がいいですね」。

 8年連続で紅白に出場し、昨年は紅組のトリを務めるなど、歌謡界の頂点に立つ。しかし、攻めの姿勢は変わらない。たまの休みも、過去に自分が出たビデオをDVDに再編集する作業を行い、完成したDVDで自分の歌やトークなどをチェックする。どうしたらファンに今以上に楽しんでもらえるか、喜んでもらえるかの参考にするという。  「やっぱりミリオンを出したい。ヒット曲を出すことが私の使命だと思っています。頑張れば、頑張った分だけ、成果が出る。ファンの皆さんの期待を裏切ることはできない。そのためにはまず健康が一番。ほおがこけたり、やせた天童よしみじゃ、ダメですからね」。

 インタビューの始まる前と終わった後、天童はこちらが恐縮してしまうほど丁寧にあいさつをした。取材を大切にする。それは、記事を読むであろう、ファンへの「感謝」の表れに思えた。


飲めない?のに付き合ってくれる

 2時間ドラマ「天童よしみの歌姫探偵」で共演した吉田栄作(35) 僕のイメージでは、天童さんは毎晩のように豪快にお酒を飲まれる方なのでは…と思っていましたが、実は乾杯の時の一口以外、アルコール類は口にされません。それでも、僕みたいな酒好き役者と呼吸を合わせるため、毎日の撮影の後、食事をご一緒させていただきました。お芝居の話だけでなく、音楽の話、私生活の話など、大変楽しい時間を過ごしました。僕が勧めたカクテル(お酒が弱い人でも飲める)を飲み干されました。きっと気を使ってくださったのだと思います。


 ◆天童(てんどう)よしみ 本名・吉田芳美。1957年(昭和32年)9月26日、和歌山県田辺市生まれ。5歳で大阪府八尾市へ。72年に上京して「風が吹く」でデビューするも、大阪に逆戻り。85年「道頓堀人情」がヒット。93年に「酒きずな」でNHK紅白歌合戦に初出場。96年「珍島物語」で日本レコード大賞最優秀歌唱賞。今年はディズニーアニメ「ブラザー・ベア」の主題歌を歌う。舞台でも座長公演を行い、2時間ドラマ「天童よしみの歌姫探偵」にも主演。血液型B。


(取材・林尚之)

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