名古屋市千種区の自宅で昨年7月、認知症で寝たきりだった妻を絞殺したとして殺人罪に問われた梶恒夫被告(68)に対し名古屋地裁は25日、懲役3年、執行猶予5年(求刑懲役5年)の判決を言い渡した。
伊藤納裁判長は判決理由で、公的援助を受けず1人で妻を介護し、回復する見込みがないと絶望して殺害したのは、思慮に欠け正当化できないとしたが、「犯行に至った心情は酌むべき点があり、(献身的な介護をした被告に対し)妻の親族が厳罰を望んでいない」などと述べた。
判決によると、梶被告は昨年7月2日午前0時5分ごろ、食事もしなくなった妻麗子さん(当時74)の首をネクタイで絞めて殺害。同日朝、110番して自首した。
[2006/1/25/15:53]