遺伝子組み換え光るメダカ出回る
国内での販売が承認されていない、遺伝子組み換えによって体が蛍光色に光るメダカが約800匹輸入され、全国の観賞魚店などで販売されていたことが分かり、環境省は3日、業者に対し販売の中止と回収を指導したと発表した。
未承認の遺伝子組み換えペットの国内流通が判明したのは、04年2月に遺伝子組み換え生物の使用を規制した「カルタヘナ国内法」が施行されて以後初めて。同省は「購入した人は河川に放さずに店に返品してほしい」と呼び掛けている。
光るメダカは01年に台湾のタイコン社が開発。発光クラゲの遺伝子を組み込んだことで、全身が黄緑の蛍光色に光る。1匹1000〜2000円で売られていた。
遺伝子組み換え生物が一般環境中に流出すると、在来種との交雑などで生態系を乱しかねないため、国内で流通させるにはカルタヘナ国内法に基づく承認を得なければならないが、光るメダカは申請が出ていなかった。また、メダカは輸入時に検査がないという。
環境省は1月、東京都内の観賞魚店で光るメダカが販売されているとの情報を入手。輸入した卸売業者などを調べた結果、昨秋以降、約800匹が台湾から輸入され、東京、兵庫、和歌山、岡山、広島、愛媛、高知、福岡、熊本の9都県計12店で約500匹が販売されていることを突き止めた。
業者はこれまでに約250匹を回収。いずれの業者も「承認が必要とは知らなかった」と話しているという。
[2006/2/3/20:22]
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