わいせつ容疑の養護学級教諭に2審も無罪
千葉県内の小学校で03年、女子児童2人の体を触るなどしたとして強制わいせつ罪に問われた養護学級男性教諭(46=休職中)の控訴審判決で、東京高裁は15日、無罪(求刑懲役7年)の1審千葉地裁判決を支持、検察側控訴を棄却した。
判決理由で高橋省吾裁判長は「すぐに犯行が露見する可能性がある場所で行われたとの事実経過に不自然さが否めない。犯行の時と場所に関する女児の供述と教諭の自白は、信用性に疑問を差し挟む余地が残る」と述べた。
一方で、1審同様「少なくとも教諭から被害を受けたという女児供述には、疑問を差し挟む余地がないようにも思われる」と指摘した。女児側は、県などに賠償を求める民事訴訟を起こす方針。
教諭は03年5月と7月、養護学級教室内のカーテンで仕切られたスペースで、それぞれ別の女児の体を触るなどわいせつな行為をしたとして逮捕、起訴された。
教諭が担当していた女児らは「下着を脱がされ体を触られた」などと供述。教諭も捜査段階で容疑をいったん認めたが、公判段階では一貫して無罪を主張していた。
昨年4月の1審判決は「他の教諭や児童がいた教室のカーテンで仕切られたスペースで、犯行に及んだなどとする事実経過は不自然で不合理。教諭の自白は捜査官に迎合した可能性がある」などと判断していた。
[2006/2/15/14:39]
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