モスクワ市のバスマン市場で起きた屋根崩落現場では23日夜も投光器を使っての救出作業が続いた。ロシア非常事態省によると、同夜までに死者は56人に達した。モスクワ検察当局は、事故は設計と管理のミスが重なって起きたとみて、業務上過失致死と職務怠慢の疑いで捜査を始めた。
インタファクス通信によると、検察は建物の設計に携わった建築家カンチェリ氏から既に事情聴取し、資料を押収したことを明らかにした。
同氏は2004年に屋根が崩落し26人以上が死亡したモスクワの屋内プールも設計、05年に業務上過失致死傷罪で起訴された。
積雪は建物内の気温で溶けて排水溝に流れる設計。管理者によると、おわん形の屋根をワイヤでつった特殊な構造のため、雪下ろしは事実上不可能で、装備も用意されていなかった。
市場は昨年12月、火災予防規則違反を指摘され、当局から改善命令を受けていた。(共同)
[2006/2/24/11:27]