IP電話が1000万件突破
インターネット技術を使ったIP電話の利用数が05年12月末時点で1000万を突破したことが3日、総務省のまとめで分かった。通話料が安い上に、光ファイバーを使ったブロードバンド(高速大容量)通信の普及や技術向上により、音質や信頼性で従来の固定電話と遜色(そんしょく)ないレベルに達したため利用者が増えた。
NTT、KDDIなど大手通信会社は固定電話のオールIP化を積極的に進め、従来の固定電話は契約数が減少しており、将来はIP電話が主流となるのが必至だ。
IP電話は、インターネットが普及し始めた90年代半ばからあったが、02年にソフトバンクBBが自社の非対称デジタル加入者線(ADSL)契約者にIP電話サービスを開始したことで普及し始めた。昨年12月末のIP電話利用数は前年同期比35・4%増の1060万件。従来の固定電話と同じ番号が使える光IP電話の利用数は85万となった。
総務省が同日発表したブロードバンドサービスなどの契約数によれば、昨年末時点の光ファイバー通信の契約数は、前年同期比91%増の463万件となり、ブロードバンド通信全体に占める割合は初めて2割に達した。新規契約から解約を引いた純増数は、05年10−12月の3カ月間は65万件。4半期の純増数では過去最高を記録した。
NTTグループは、10年度までに固定通信の半分に当たる3000万を光回線に切り替える計画を掲げている。光ファイバー契約の増加に伴い今後もIP電話の増加は止まりそうもない。
[2006/3/3/18:24]
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