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  現代医学が明かす漢方の威力
 

【第35回】

ホルモン分泌促し詰まり解消

現代医学が明かす漢方の威力

手術後の腸閉塞(3)

 横浜市大医学部付属市民総合医療センターの杉山貢院長らの研究で、大建中湯(だいけんちゅうとう)を西洋医学的な治療と併用すると、手術後の癒着性腸閉塞(へいそく)の治療効果が高まることが分かった。

 では、なぜ大建中湯が腸閉塞という腸の詰まりに効くのだろうか。大建中湯は、乾姜(かんきょう)、山椒(さんしょう)、人参(にんじん)、膠飴(こうい)という4つの生薬から成り立つ。膠飴は水飴(あめ)のことだ。漢方的にみると、乾姜と山椒は消化管を温めて腸の働きを良くし、人参と膠飴は、消化管の機能を高めて健やかにする効果があるそうだ。

 西洋医学的にはどういう働きをするのだろうか。杉山院長がまず考えたのは、腸閉塞の急性期でも腸から大建中湯が吸収されるかどうかだった。腸には、1日に9リットルもの腸液が出ている。腸閉塞になると、その量は2リットルぐらいに減少するが、「腸の吸収力も低下するので、腸液がたまって腸がどんどん膨らんでくる」そうだ。そのため、腸にむくみや炎症が起こる。こんな状態でも、腸から薬が吸収されるのだろうか。

 別の薬で実験した結果、腸が膨らんでいても薬は吸収されることが分かった。では、吸収された大建中湯が、どのような働きをするのだろうか。直接、腸の中に大建中湯を注入して調べた結果、モチリンというホルモンが増えることが分かった。モチリンは、小腸の運動を高める働きがある。さらに、その刺激によって腸の吸収も高められるそうだ。つまり、大建中湯は、ひとつにはモチリンというホルモンの分泌を促すことによって、腸の運動や吸収力を高めることが分かった。それによって腸の通りが良くなり、腸閉塞が解消されると考えられるのだ。

 このように、杉山院長らの研究で、大建中湯の効果や働きが科学的に分かってきた。その結果、「今では、外科医の間では大建中湯は腸閉塞で最初に使われる治療薬と認められています。まず大建中湯を併用し、それでも効果がなければ手術が考えられます」と杉山院長は語っている。

【ジャーナリスト 祢津加奈子】

腸閉塞

 手術後1年以内に起こることが多いが、2〜3年、時には10年以上経過してから起こることもある。動物実験では、大建中湯を投与すると、腸の収縮運動が活発になることも確かめられている。
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