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  現代医学が明かす漢方の威力
 

【第82回】

骨髄毒性を抑えるのは多糖類

現代医学が明かす漢方の威力

抗がん剤の副作用(5)

 シスプラチンの腎臓に対する毒性を防ぐのは、十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)に含まれるリンゴ酸ナトリウムの働きであることが分かってきた。しかも、リンゴ酸ナトリウムは、体内でシスプラチンと結合し、腎毒性の低い抗がん剤を作るという。

 それだけでも、驚くような働き方だ。星薬科大の杉山清教授は、次に骨髄毒性を防ぐ成分の探索にかかった。リンゴ酸ナトリウムには骨髄毒性、つまり白血球や血小板の減少を防ぐような働きはなかったからだ。

 生薬を探索した結果、白朮(びゃくじゅつ)が骨髄毒性を抑えること、その中心は多糖類であることが分かった。多糖類はコンブやキノコにも含まれ、免疫増強作用を持つことが知られている。その仲間が、十全大補湯にも含まれていたのである。

 抗がん剤による副作用の中でも、骨髄抑制は最もよく起こる副作用のひとつ。最近では、GM−CSFという白血球を増加させる因子を使うことで、この副作用をかなり抑えることもできるようになってきた。ところが、白朮から抽出した多糖類をネズミに投与すると、何とGM−CSFが明らかに増えていたのである。「十全大補湯は、GM−CSFの産生を増やすことで、血小板や白血球を増加させているものと考えられます」と杉山教授。

 つまり、シスプラチンによって血小板や白血球が減少するのを直接抑えるのではなく、その産生を増やして、結果として減少を防いでいたのである。「現代医学的にみても、実に理にかなった作用です」と杉山教授。

 このように、十全大補湯は、体内でシスプラチンと結合して腎臓毒性の低い抗がん剤をつくること、さらに白血球や血小板を増やす因子を増加させてシスプラチンによる副作用を抑えることが分かった。杉山教授の研究は、動物実験での結果で十全大補湯の服用量も通常より多い。しかし、最近この研究成果が発表されるや、あちこちの病院でがん治療への応用が始まっている。人間での成果が発表される日も近そうだ。

【ジャーナリスト 祢津加奈子】

十全大補湯

 体力が低下した人や虚証の人などに向く。したがって、がんで使ってはいけない人はまずいない。シスプラチンの副作用を軽減するだけではなく、体力増強、免疫力の向上、消化機能を高める作用などがある。
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