ライブドア、メールの証拠隠滅か
ライブドアの関連会社株をめぐる証券取引法違反事件で、東京地検特捜部が約100台のパソコンを押収、約10万通の電子メールの解析を進めたところ、大量のメールが消去されていたことが19日、分かった。特捜部は証拠隠滅工作とみて、データ復元を急ぐ。
調べでは、特捜部は16日夕以降、ライブドアの本社(東京都港区)やグループ内のネットワークの基軸になるサーバーがある関連会社(東京都新宿区)を家宅捜索し、パソコン計約100台、電子メール約10万通などの電子データを押収した。
ところが、特捜部がパソコンや記録媒体などの解析を進めるうちに、データが不自然に失われ、隠すために消去した痕跡が多数あることが判明した。メールは個人使用のパソコンから消されているケースがほとんどで、社内ネットワークのサーバーからデータが消去された形跡は見つかっていないという。
関係者によると、ライブドアやグループ会社内では、メールが極めて頻繁に用いられ、チャット(ネット上のおしゃべり)並みに行き交っていたとされる。特捜部は、消されたデータに、容疑事実と関連する重大な内容が含まれている可能性もあるとみて、復元作業に全力を注ぐ方針。
ライブドア本社などの家宅捜索は16日夕に抜き打ちで行われたが、その数時間前に情報が漏れ、一部のテレビやネットで報じられた。このため、捜索開始までにメールが消された可能性がある。特捜部では証拠隠滅工作の疑いもあるとみて捜査する。
[2006/1/20/09:07 紙面から]
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