運が良ければ1日で3人の日本人金メダリストが見られる!? 2020年東京五輪の観戦チケット申し込み受け付けが、5月9日にスタートする。販売されるセッション数は758(未決定のボクシング含む)。当選枚数1人最大30枚、第1希望と第2希望を各30枚申し込めるが、お目当てを見つけるのは至難の業。そこで日刊スポーツではいち早く狙い目の競技や、上手なセッション選択術を伝授する。これを参考に大型連休に家族や友人と観戦計画を立てよう。

1日2セッションで理想的ハシゴ

20年東京五輪は朝から夜まで一日中、決勝が行われる。開催未決定のボクシングを除く競技の決勝セッションは朝109、昼69、夜148に分かれる。つまり、1日で2競技の決勝を見ることが可能になる。そこで現時点での日本の出場有力選手を独断で予想した上で、決勝セッションの理想的なハシゴを紹介する。

重量挙げ → 柔道

★7月25日(土) 重量挙げ(午後0時50分~3時、東京国際フォーラム)女子49キロ級に3大会連続メダルを狙う三宅宏実→柔道(午後5時~日本武道館)男子60キロ級で2大会連続メダルを狙う世界王者の高藤直寿。女子48キロ級も行われる。※連続メダルの偉業と日本人大会第1号メダルが期待できる。

三宅宏実
三宅宏実
高藤直寿
高藤直寿

カヌー → 卓球

★7月27日(月) カヌー(午後2時~4時45分、カヌー・スラロームセンター)スラローム男子カナディアンシングルにリオデジャネイロ五輪銅メダルの羽根田卓也→卓球(午後8時~東京体育館)混合ダブルス決勝または3位決定戦に伊藤美誠。※意外な組み合わせでメダルも期待。

羽根田卓也
羽根田卓也
伊藤美誠
伊藤美誠

競泳 → 柔道

★7月30日(木) 競泳(午前10時30分~午後0時30分、東京アクアティクスセンター)男子200メートル平泳ぎに世界記録保持者の渡辺一平→柔道(午後5時~日本武道館)女子78キロ級に世界王者の浜田尚里、男子100キロ級に17年世界選手権覇者ウルフ・アロン。※1日で金メダルが3つの可能性。渡辺には世界新記録の期待も。

渡辺一平
渡辺一平
浜田尚里
浜田尚里
ウルフ・アロン
ウルフ・アロン

トライアスロン → 柔道

★8月1日(土) トライアスロン(午前8時30分~10時30分、お台場海浜公園)混合リレーに日本チーム→柔道(午後5時~日本武道館)混合団体に日本チーム。※男女の日本代表が顔をそろえる。柔道はメダリストが多数出場か。


バドミントン → バドミントン

★8月3日(月) バドミントン(午後1時~3時30分、武蔵野の森総合スポーツプラザ)女子ダブルス決勝に世界ランク1位の福島由紀、広田彩花→バドミントン(午後8時~11時)男子シングルス決勝に世界ランク1位の桃田賢斗。※同一会場同一競技で男女2つの金メダルが見られる可能性が高い。移動負担なし。

福島由紀、広田彩花
福島由紀、広田彩花
桃田賢斗
桃田賢斗

スケートボード → スポーツクライミング

★8月6日(木) スケートボード(午前9時~午後1時45分、有明アーバンスポーツパーク)男子パークに笹岡建介→スポーツクライミング(午後5時30分~青海アーバンスポーツパーク)男子複合に楢崎智亜。※新競技のアーバンスポーツを2つ楽しむ。楢崎はメダルも期待。

楢崎智亜
楢崎智亜

バスケットボール → 野球

★8月8日(土) バスケットボール(午前11時30分~午後1時30分、さいたまスーパーアリーナ)男子決勝にドリームチーム→野球(午後7時~横浜スタジアム)決勝に侍ジャパン。※ボールゲームの世界一を決める世界最高峰の戦いを1日2競技。侍ジャパンの金メダルも期待。


五輪期間中は首都圏の交通網の混雑が予想され、競技場はセキュリティーチェックなどで入場にかなりの時間を要することになる。競技をハシゴする場合は、くれぐれも余裕を持って計画を立て、常に早めに移動するように心がける必要がある。



3位決定戦も押さえよう

どの競技も決勝はチケット争奪戦が予想されるが、意外に見落としがちなのが3位決定戦。金や銀の可能性はないが「銅メダル」をかけた戦いは日本にとっても重要な試合になる。日本人や日本チームが出場する可能性があるセッションを紹介する。

★8月1日(土) テニス(正午~午後8時、有明テニスの森)男女シングルス。金メダルを取ってほしいけど、錦織圭と大坂なおみがそろって銅メダルをかけて出場する可能性もある。錦織は前回リオ大会の3位決定戦でナダルを破り、日本テニス界96年ぶりのメダルを獲得している。

大坂なおみ
大坂なおみ

★8月6日(木) 卓球(午前11時~午後2時、東京体育館)女子団体3位決定戦。日本が準決勝で敗れて悲願の金メダルを逃した場合、この試合で3大会連続のメダルを狙うことになる。前回リオ大会も日本は3位決定戦に勝って銅メダルを獲得している。

★8月6日(木) サッカー(午後5時~茨城カシマスタジアム)女子。なでしこジャパンが準決勝で敗退すると、3位決定戦で2大会ぶりのメダルを目指すことになる。

★8月7日(金) サッカー(午後8時~埼玉スタジアム)男子。日本男子は12年ロンドン大会で3位決定戦で敗れてメダルを逃した苦い経験がある。準決勝で敗れた場合は、ここで銅メダルを取って68年メキシコ大会(銅)以来52年ぶりのメダルを目指したい。

★8月8日(土) 野球(正午~午後3時、横浜スタジアム)6日の準決勝で侍ジャパンが敗れた場合は、04年アテネ大会以来のメダルを目指して3位決定戦に臨む。



歴史的瞬間は見ておきたい

人気競技や人気選手の金メダルや記録をかけた試合は、チケットの倍率もぐっと高くなる。それでも、やっぱり歴史的な瞬間は見ておきたい。争奪戦は覚悟の上で、押さえておきたいセッションを紹介する。

★7月24日(金) 開会式(午後8時~11時、新国立競技場)世界中の選手が集う式典。聖火ランナーは誰? どんな演出に? 出演アーティストは?

★7月27日(月) 体操(午後7時~10時、有明体操競技場)男子団体決勝。内村航平、白井健三ら日本に連覇の期待がかかる。

★7月28日(火) ソフトボール(午後8時~10時30分、横浜スタジアム)決勝。日本代表が08年北京大会以来3大会ぶりの金メダルを目指す。エース上野由岐子の勇姿にも期待。

★7月29日(水) 体操(午後7時15分~10時、有明体操競技場)男子個人総合決勝。日本のエース内村航平が前人未到の3連覇に挑む。

★8月2日(日) 陸上(午後7時~9時55分、新国立競技場)男子100メートル決勝。ウサイン・ボルトの後継者が決まる。日本人は進出できるか。

★8月6日(木) 空手(午後5時~9時30分、日本武道館)女子形決勝の清水希容、女子組手55キロ級決勝の宮原美穂とも金メダル最有力。

★8月6日(木) レスリング

(午後6時15分~10時、幕張メッセ)女子57キロ級決勝。五輪史上初の5連覇をかけて伊調馨が出場する可能性。

伊調馨
伊調馨

★8月8日(土) 野球(午後7時~10時30分)決勝。侍ジャパンが勝てば、公開競技だった84年ロサンゼルス大会以来の金メダルになる。

★8月9日(日) 閉会式(午後9時~午前0時、新国立競技場)大会を彩った選手たちが再び集結。平和の祭典の象徴。