目指せ、ブラインドサッカー界のなでしこジャパン!! 来年、初の国際試合出場を目指すブラインドサッカー女子チームが10日、都内で18歳以下のジュニアアスリートチームと初対戦し、0-0で引き分けた。

 初の男女対決はドローだった。前後半各10分。女子チームのエース、菊島宙(14)は男顔負けのドリブルや強烈なシュートを連発した。シュートを放つ度に、観客から「オー」と声がもれた。菊島は「ドリブルで相手を抜けたことは良かったけど、シュートでミートできない場面がたくさんあった。男子であろうと、勝ちたかった」。

 小4の時、日本代表黒田智成(37=たまハッサーズ)に誘われ、同競技を開始。現在は加藤健人(30)が所属する、埼玉T・Wingsに属している。元なでしこジャパンMFの原菜摘子(27)を尊敬しており、「原さんのような相手が嫌がるスライディングをしたいです。プレースタイルが大好き」とうれしそうに話した。対戦した園部優月(12)は「自分が得点して勝ちたかった…。情けないです」と振り返った。

 女子チームは13年12月から練習会を開始。これまで全盲、弱視、晴眼の選手が48人参加した。17年に初の国際大会出場を目指している。菊島は女性で唯一、U-23合宿に参加するなど将来が有望視されている。

 ブラインドサッカー日本代表は昨年9月、リオデジャネイロ・パラリンピックの出場権を懸けた「アジア選手権」で出場権を獲得できなかった。日本ブラインドサッカー協会は、20年東京大会で「メダル獲得」を目標に掲げ、次世代選手の発掘と育成を課題としている。