パラ陸上界の“美魔女”こと、リオデジャネイロ・パラリンピック女子マラソン(T12=視覚障害)銀メダルの道下美里(40=三井住友海上)が1日、来年2月に開催する東京マラソンの出場に意欲を示した。

 女子5000メートル(同クラス)決勝後、今後の予定について「東京マラソンに出場したいんです。視覚障害者からすれば20年東京パラリンピック前に東京のコースを走ることで不安がなくなる。自信にもつながるし、雰囲気も感じたいんです」と笑顔で話した。既に、日本パラ陸上連盟に要望は伝えているという。

 決勝は19分23秒58で優勝。5月の東日本実業団選手権では19分10秒66の日本新記録で優勝し、目標を18分台としていたが、3000メートル以降に伸びなかった。リオ大会後は「スピード強化」に重点を置き、トラック種目のトレーニングも積極的に行っている。「練習では18分台を出せる走りをしているけど、本番で出せる能力がない。トラックをもっと好きにならないといけない。カーブも多いし、マラソンみたいに何も考えずという感じでもない。ダイナミックな走りが出来ていない」と分析した。144センチの体で海外勢に勝つために歩幅を広げるフォームの改良にも取り組んでいる。

 世界選手権(14日開幕、ロンドン)には女子マラソン、5000メートルとも採用種目でないため出場出来ない。「(種目が)あれば目指したいけど…こればかりはしょうがないです」と苦笑いしていた。