男子走り幅跳び(切断などT42)で山本篤(35=スズキ浜松AC)は6メートル44で銀メダルとなり、3連覇を逃した。昨年のリオデジャネイロ・パラリンピックで2位に終わった雪辱を果たせなかった。

 最終6回目の跳躍で山本は意地を見せた。2回目にマークした6メートル25を大きく越えた。「すごく集中した。いったと思った」。記録は6メートル44。優勝したリオ大会銅メダルのワグナー(デンマーク)に6センチ及ばず全身で悔しさを表したが、「6メートル50が優勝ラインと思っていた。そこを跳べなかった僕の負け」と試合後は潔かった。

 リオ大会ではアジア記録の6メートル62をマークしたが、ライバルのポポフ(ドイツ)に8センチ届かず銀メダル。今季は20年東京大会へ向けた4年計画として、踏み切った後に空中で体が横に傾くフォームの改造に取り組んでいる。今はまだその途上にある。「負けたことがモチベーションになる。3年後にピークを持ってきて、東京で金メダルを取れるようにしたい」。3連覇は逃したが、35歳の最終目標はまだ先にある。