パラ陸上の世界選手権(ロンドン)男子走り幅跳び(切断などT42)で銀メダルを獲得した山本篤(35=スズキ浜松AC)が25日、羽田空港に帰国し、さらなる進化を誓った。

 世界選手権は6メートル44で3連覇を逃し、リオデジャネイロ・パラリンピック銀メダルに終わった雪辱を果たせなかった。「記録よりも金メダルにこだわっていた分、本当に悔しかった。(リオ大会金メダルの)ポポフ(ドイツ)が出場していなかったので、勝ちきらないといけなかった」と振り返った。

 大会前から優勝ラインを「6メートル50」と読んでいて、金メダルのワグナー(デンマーク)は6メートル50で優勝した。「そこを跳べなかったのは僕の負け」と、潔く負けを認めた一方「過去のパラリンピック翌年の世界選手権に比べたら、記録の落ち幅は少なく、3年後に向けて気持ちも記録も上がっていくと思う」と前を向いた。

 東京大会に向けて空中で体が傾くフォームを改造している。「まだ3年もある。進化出来るし、もっと跳べる自信がある。6メートル80を目指して、3年後には必ず金メダルが取れるようにしたい」。

 また、今年4月には日本障害者スキー連盟のスノーボード強化指定選手に選出された。スノーボード用の競技用義足も購入。今後、国際大会で一定の成績を残せば、18年平昌大会出場の可能性も見えてくる。「まだ、出場する大会などのはっきりしたことは分からない。自分の調子も考えて決めていきたい」と話した。