12年ロンドン・パラリンピックで金メダルを獲得した世界ランキング6位の日本が、3連勝と好スタートを切った。

 4カ国対抗戦の第1戦で同23位のギリシャに2-1で白星発進すると、第2戦では同5位でパラリンピック2連覇の実績を誇る強敵カナダと対戦。前半に1点を先制されたが、後半から出場した若杉遥(21)の連続ゴールで2-1と逆転。再び同点に追いつかれた後、天摩由貴(27)の2ゴールなどで突き放した。

 昨年のリオデジャネイロ・パラリンピックは準々決勝で敗退して連覇を逃しただけに、20年東京大会での王座奪回の意気込みは強い。「ボールに回転をかけることを意識して投げた」と若杉。一方、主将の天摩は「勝ったことより、2失点の意味を考えて、ミスを繰り返さないようにしなければ」と、さらに先を見据えてか、試合後も笑顔を見せなかった。

 第3戦も同30位の韓国に10-0で圧勝した。この試合で、日本を勢いづける先制点を含む6ゴールを量産した若杉は「1点目が取れたことがよかった。ウエートトレーニングで全体的に筋肉量が増している」と話した。今月19日に開幕する、来年6月の世界選手権(スウェーデン)の出場権のかかるアジア・パシフィック選手権(バンコク)に弾みをつける勝利になった。3カ国とは5日に再び対戦し、最終日の6日に決勝と3位決定戦が行われる。【首藤正徳】