2017ジャパンパラ陸上競技大会の開会式が22日、福島市内で行われた。大会は23日から2日間、同市のとうほう・みんなのスタジアム(県営あづま陸上競技場)で行われる。

 開会式には7月の世界選手権(ロンドン)男子400、1500メートル(車いすT52)で金メダルを獲得した佐藤友祈(28=WORLD-AC)も出席。「世界選手権から戻って1度体を休めて、その後に練習を再開しました。自己ベストを出すのは難しいと思いますが、今持っている力をすべて出し尽くすレースをしたい」と大会への意気込みを語った。

 20年東京パラリンピックの実施種目が今月4日の国際パラリンピック委員会(IPC)理事会で決定したが、陸上競技に関しては発表が先送りされた。佐藤が世界2冠に輝いた種目は、競技人口の少なさなどから東京では行われない可能性も指摘されている。それでも佐藤は「今回発表されなかったということは、関係者の方々が前向きに働きかけてくれている結果だと考えています」と、逆に希望を持っていることを明かした。さらに「仮に400、1500がなくなっても、800で金メダルを取れるように準備していきます。もし2種目が実施されれば、金メダルを3つ取れる可能性があるということです」と3年後の頂点をしっかりにらんでいる。

 開会式後、佐藤は侍ハードラー為末大氏(39)から福島県障がい者スポーツ協会への競技用車いす贈呈式にも参加。同氏とも力強い握手を交わしていた。【小堀泰男】