7月のロンドン世界選手権で400、1500メートル(車いすT52)を制した佐藤友祈(28=WORLD-AC)が、福島で初開催のジャパンパラでも2冠を達成した。400メートルは1分3秒22、1500メートルは3分53秒11で、自己ベストにはそれぞれ約7秒、約17秒及ばなかった。

 曇り空から冷たい雨が落ちてくるコンディションで十分なアップができなかった。1500メートルでは車輪を押す左右の腕のバランスが崩れて、修正しながらの走りになった。「走りながら“今回はダメだな”って思いました」。ピークだった世界選手権から2カ月。今大会へ向けた特別な調整はしてこなかった。世界を制した佐藤でも、難しいレースになった。

 この2種目は20年東京では実施されない可能性もある。その対応策として、佐藤は800メートルに取り組むことを決めた。前日22日の開会式で「400。1500がなくても800で金を取る。もし、2種目があれば金が3つ取れる」と話していた。その800メートルは24日の最終日に行われる。「明日はしっかり走れるように頑張ります」。3年後へ王者がスタートを切る。