世界ランク9位の真田卓(33=凸版印刷)が、ベスト4進出を逃した。同5位のステファン・ウデ(48=フランス)に6-7、6-7で惜敗。2セットともタイブレークにもつれるクロスゲームになったが、勝利に手が届かなかった。

2時間13分の、密度の濃い戦いだった。真田は第1セット第1ゲームでいきなりサービスを落としたが、直後にブレークバック。第5ゲームで再び破られたが、また直後に奪い返した。第2セットも2度、直後のブレークバックを決めた。百戦錬磨のウデの配球にコートを広く動かされても、しぶとく食らいついて逆襲。逆に力強いストロークでウデを左右に振り回した。ただ、タイブレークは2-7、5-7。ウデに集中力と制球力でかわされた。

「勝てると思いながら戦っていたのですが…。自分ではコントロールできないものもありましたし…」と真田。主審の微妙なアウト、インの判定に2度、心を乱された。常に先手を許し、追いかける展開から抜け出せなかったことも勝敗を分けるポイントになった。

グランドスラムに出場できる世界ランク7位以内を目標に掲げる真田にとって、元同1位のウデは乗り越えなければならない大きな壁だが、対戦成績はこれで1勝13敗。昨年1月にシドニーで初勝利を挙げたものの、その後再び3連敗となった。ただ、試合内容は接戦が多くなった。今年からコーチを代えるなど練習環境を一新し、20年東京パラリンピックでもメダルを目指す真田にとって、手応えと課題の両方をもたらした戦いになった。【小堀泰男】