国枝慎吾(35=ユニクロ)、真田卓(33=凸版印刷)組はステファン・ウデ、ニコラ・パイファー(フランス)組に3-6、2-6で敗れ、優勝はならなかった。

16年リオデジャネイロ・パラリンピック金メダルペアに攻守に圧倒され、勝機を見いだせなかった。

素直に負けを受け入れた。「相手は百戦錬磨のペア。特にウデさんがキレキレでやられてしまいました」と国枝。「守備が堅かった。はっきり言って打つところがありませんでした」と真田。コートを強風が吹き抜ける中、サービス、ストロークともにミスが目立った。逆に、ランスペアにショットを前後左右に散らされ、浅いボールを打たされては決定打を浴びた。ネットプレーの精度でも大きく下回った。

シングルス世界1位の国枝と同9位の真田のペアは、昨年10月のジャカルタ・アジアパラで金メダルを獲得した。国枝は同大会シングルス3連覇で20年東京パラリンピックの出場権を獲得。日本2番手の真田も東京出場が有力視されている。その2人は翌11月のダブルス世界マスターズ(オランダ)から今大会まで4つのツアーでペアを結成してきた。来年の東京でのダブルスを想定してのことだが、そのうち3大会でウデ、パイファー組に敗れている。それだけ金メダルペアの完成度は高い。

真田は「お互いの情報をすり合わせて、やっと動きが合ってきた状態。これからです」と今後の伸びしろを予告した。国枝も「東京まであと1年ちょっと。1段も2段もレベルを上げていかなければ、と思います」と言葉を合わせた。金メダル量産へ、国枝、真田ペアの熟成も大きなポイントになる。【小堀泰男】