知的障がい者のシングルス日本一決定戦で、男子はリオデジャネイロ・パラリンピック代表の竹守彪(26=TOMAX)が6年ぶり2度目の優勝を飾った。

6月に開催されたジャパン・チャンピオンシップの上位12人が2日間にわたって総当たりリーグ戦を展開。世界ランキング8位の竹守は、同9位の浅野俊(18=長崎・瓊浦高)との10戦全勝、最終戦決戦を3-2(8-11、5-11、11-2、11-7、11-9)で制した。

0-2と追い込まれながら3ゲームを連取する大逆転劇。チャンピオンシップ決勝の雪辱を果たした瞬間に思わず涙した竹守は「思いきりやって負けた方がいい。そう考えて戦いました」と感激を抑えきれない様子。フォアハンドの強打で盛り返し、第3ゲームをワンサイドで奪って生き返った。

今年は国際大会でも結果が出ていなかったが、勤務先の理解を得て走り込みやトレーニング量を増やし、自分を追い込んでこの大会に臨んでいた。来年3月末の世界ランキングで東京パラリンピック出場を狙うだけに、上位進出を目指して年明けから国際大会に挑む。

浅野は7月のアジア選手権(台湾)を初出場で制し、東京パラ出場枠を獲得しており、今後の国際大会で複数の条件をクリアすれば代表に決定する。

8人で争われた女子は世界ランキング10位の美遠さゆり(25=オールアルビレックスSC)と同5位の古川佳奈美(22=博多卓球ク)が5勝2敗で並んだが、直接対決で勝った美遠が2年連続3回目の優勝を果たした。女子も東京パラ出場は世界ランキングでの争いになる。