女子58キロ超級は、昨年の世界選手権で銅メダルを獲得し、世界ランキング8位につける太田渉子(30=ソフトバンク)がただ1人の候補で、そのまま東京パラリンピック代表に内定した。

「たくさんのメディアの方、たくさんのお客さんのの前で戦えたことが東京パラリンピックにつながったと思います」と太田。健常者の選手とのエキシビションマッチでは、最終第3ラウンド終盤の5連続得点で13-12と逆転勝ちする粘り強さを見せた。

距離スキーで冬季パラリンピックに3大会連続で出場。06年トリノ大会のバイアスロンロング12・5キロで銅メダル、10年バンクーバー大会では距離クラシカル・スプリントで銀メダルを獲得している。14年のソチ大会後に引退したが、知人の紹介でパラコンドーの普及活動に協力するうちに選手として活動を始めた。

「東京での目標はベストパフォーマンス。テコンドーでNO・1になれるように、近場(接近戦)での蹴りを強化したい」。太田の冬夏パラリンピック出場が実現した。

◆太田渉子(おおた・しょうこ)1989年(平元)7月27日、山形県尾花沢市生まれ。先天性の左手指全欠損。小3から地元のスポーツ少年団でスキーを始め、距離、バイアスロン選手として04年からW杯参戦。バイアスロンで06-07年シーズンW杯総合優勝15年からパラテコンドーを始め、16、18年のアジア選手権銅メダル。身長164センチ。